ハリー英王子、娘「リリベット」の名前について女王に相談せず=王室筋
ジョニー・ダイモンド王室担当編集委員
英王室のサセックス公爵ハリー王子(36)とメガン妃(39)が、4日に誕生した第2子の女の子の名前にエリザベス女王の愛称「リリベット」を使用したことについて、王室関係者はBBCに、王子夫妻が女王に事前に相談していなかったと話した。
女の子は、ハリー王子の祖母エリザベス女王が幼かったころから家族の間で呼ばれてきた愛称「リリベット」と、母ダイアナ元妃の名前にあやかり、「リリベット・ダイアナ」と名づけられた。
この名前が発表されると、ハリー王子とメガン妃は出産前に女王に相談していたと報じられた。しかし王室筋は今回、これに異を唱えた。
一方、ハリー王子の広報担当は、女王の理解を得ずに名前に「リリベット」を使うことはないと主張。王子が最初に電話をかけた家族は女王だったとした。
「公爵(ハリー王子)は発表の前に家族と話をした。最初に電話したのは、じつは祖母(エリザベス女王)だった」
「その話の中で、女王への敬意を込めて娘をリリベットと名づけたいと希望を伝えた。女王が賛成しなかったら、その名前を使ったはずがない」
王子夫妻と王室との関係
ハリー王子夫妻と王室との関係は、ここ数カ月で大きく取り上げられている。
今年3月には、米テレビ司会者オプラ・ウィンフリー氏とのインタビューで、メガン妃は生まれてくる息子の肌が「どれくらい黒くなるか」尋ねられたとし、王室の人種差別疑惑について言及した。
ハリー王子は、インタビューの後半からメガン妃と同席。祖母エリザベス女王との関係については「とてもいい」とし、よくビデオ電話をすると述べた。一方で、父チャールズ皇太子との関係は悪化したと説明していた。
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ハリー王子夫妻は6日、長女「リリベット・ダイアナ・マウントバッテン=ウィンザー」ちゃんが4日午前11時40分、米カリフォルニア州サンタバーバラの病院で生まれたと発表した。
「リリベット」という名前は、エリザベス女王が幼かったころに自分の名前を正確に発音できなかったことに由来する。祖父の国王ジョージ5世は、小さい孫娘のまねをし、愛情を込めて「リリベット」と呼んだ。やがてそれが愛称として家族内で使われるようになった。
女王は、親友の1人であるマウントバッテン伯爵の葬儀では、花輪にリリベットと署名した。女王の夫で今年4月に亡くなったフィリップ殿下も、妻を「リリベット」と呼んでいた。
王室筋の話と矛盾
リリベットちゃんの誕生以降、ハリー王子とメガン妃が娘の名前について、エリザベス女王に最初に相談していたと推測されていた。
また夫妻の「友人」の話として、ハリー王子がエリザベス女王から名前の許可をもらおうとしていたという話が流れていた。
英紙タイムズも、女王はハリー王子から事前にこの件について聞いていたと報じている。
夫妻の関係筋もBBCに対し、ハリー王子は娘の誕生前に女王と話をして「名前について言及したはずだ」と述べていた。しかし、王室筋はこれに異を唱えている。
リリベットちゃんはエリザベス女王にとって11人目のひ孫。王位継承権はチャールズ皇太子、ウィリアム王子と子供3人、ハリー王子と2歳の息子アーチーちゃんに次いで8位になる。9位は女王の次男アンドリュー王子。
リリベットちゃんのミドルネーム「ダイアナ」は、王子が12歳だった1997年に自動車事故で亡くなった母ダイアナ元妃にちなんだもの。なおリリベットちゃんのいとこ、シャーロット王女(ハリー王子の兄、ウィリアム王子の長女)のミドルネームは「エリザベス・ダイアナ」だ。
英王室バッキンガム宮殿は、「女王と皇太子、コーンウォール公爵夫人(皇太子妃)、ケンブリッジ公爵(ウィリアム王子)夫妻は連絡を受け、みな大喜びしている」と発表した。
サセックス公爵夫妻は、ウィンフリー氏のインタビューで、3人目の子供をもうける計画はないと語った。
追加取材:フランチェスカ・ジレット