人生、変えてくれ。今年のM―1の広告に、こう書かれている。熱く、強く。大会のメッセージはいつも熱量が高い。大会開催から20年の節目となる今年はさらにヒートアップ。ついに、この日がやってきた。
12月19日、いよいよM-1の決勝が開かれる。エントリー数6千を超える大会を制するのは誰か。
M-1には、毎年テーマカラーがある。決勝の舞台美術などを担当する山下創平さん(ABCテレビ)によると、一昨年は令和をイメージした紫、初のコロナ禍の戦いとなった去年は沈静の祈りを込めた青緑がメインだった。
日の出カラーで応援
今年の大会イメージは、日の出カラー。黄色からオレンジ、赤のグラデーションで、太陽のように希望に満ちた色という。
ABCテレビによると、テーマカラーが赤系になるのはめずらしい。ロゴの「M-1グランプリ」の文字が一貫して赤で、ダブりを避ける意味があったからだ。
しかし、今年は違う。「コロナ禍から前に進もうということで、盛り上がるような色合いにしています」
会場となる東京・六本木のテレビ朝日のスタジオには、キンキラの豪華絢爛(けんらん)なセットが出現する。燃える明々とした色は、花道を歩く芸人を盛り上げる巨大装置として機能する。
盛り上がるのは会場だけではない。都内の地下鉄六本木駅では、16大会の王者とファイナリストの写真を180枚以上展示。阪急・大阪梅田駅には、前回大会を制したマヂカルラブリー・野田クリスタルの広告がお目見えするなど、例年以上のお祭りムードとなっている。
世の中にお笑いの賞レースは数あれど、これほどド派手に大展開する大会はM―1ぐらい。もはや年の瀬の風物詩でもあり、視聴率も高い。サンドウィッチマンが敗者復活戦から優勝した翌年の2008年には、関西で35.0%、関東は23.7%を記録するなど、存在感を放つ。
サントリー「笑顔のお供に」
そうしたM―1のブランド力に、企業も熱い視線を注ぐ。
サントリーは、チューハイのストロングゼロ(サントリースピリッツ)をM―1公式チューハイとしてPRしている。
同社は「M―1グランプリは…
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