第28回(2024年)

マンガ大賞 『プリニウス』(新潮社)
ヤマザキマリ  とり・みき
新生賞 坂上暁仁
『神田ごくら町職人ばなし』(リイド社)
江戸の職人の技に込めた思いを卓抜した画力で描いた独自性に対して
短編賞 『ツユクサナツコの一生』(新潮社)
益田ミリ
特別賞 コミティア実行委員会(吉田雄平代表)
オリジナル作品に限定したマンガ同人誌の展示即売会を40年間続け、アマチュア作家ならびにプロ志望の多くの描き手を応援してきた功績に対して

第27回(2023年)

マンガ大賞 『ゆりあ先生の赤い糸』(講談社)
入江喜和
新生賞 ガンプ
『断腸亭にちじょう』(小学館)
ガン闘病を巧みな筆致で詩情的に表現した独自性に対して
短編賞 やまじえびね
『女の子がいる場所は』(KADOKAWA)に対して
特別賞 楳図かずお
ホラー、SF、ギャグと幅広い分野でのマンガ文化への貢献と、27年ぶりに発表した新作に対して

第26回(2022年)

マンガ大賞 『チ。-地球の運動について-』(小学館)
魚豊
新生賞 谷口菜津子
『教室の片隅で青春がはじまる』(KADOKAWA)
『今夜すきやきだよ』(新潮社)で多様性を柔らかな筆致で描いたことに対して
短編賞 『いいとしを』(KADOKAWA)と『白木蓮はきれいに散らない』(小学館)
オカヤイヅミ

第25回(2021年)

マンガ大賞 『ランド』(講談社) 
山下和美
新生賞 原作:山田鐘人 作画:アベツカサ 
『葬送のフリーレン』(小学館)でファンタジー世界の冒険を独自の視点から描いたことに対して
短編賞 『消えたママ友』(KADOKAWA)と『妻が口をきいてくれません』(集英社)
野原広子
特別賞 吾峠呼世晴/『鬼滅の刃』(集英社)
幅広いファンを獲得し社会現象を巻き起こした作品の力に対して

第24回(2020年)

マンガ大賞 『ニュクスの角灯ランタン(リイド社) 
高浜寛
新生賞 田島列島 
『水は海に向かって流れる』『田島列島短編集 ごあいさつ』(講談社)などで、家族や男女の機微を柔らかな絵と言葉で表現する独自性に対して
短編賞 『夢中さ、きみに。』(KADOKAWA) 
和山やま
特別賞 長谷川町子 
生誕100年を迎えた今も愛される作品の力とマンガ文化への貢献に対して

第23回(2019年)

マンガ大賞 『その女、ジルバ』(小学館) 
有間しのぶ
新生賞 山田参助 
『あれよ星屑』(KADOKAWA)で、歴史の光と闇、人間の欲や業を鮮烈に描いた力量に対して
短編賞 『生理ちゃん』(KADOKAWA
小山健
特別賞 さいとう・たかを 
代表作『ゴルゴ13』の連載50年達成と、長年にわたるマンガ文化への貢献に対して

第22回(2018年)

マンガ大賞 『ゴールデンカムイ』(集英社) 
野田サトル
新生賞 板垣巴留 
擬人化された動物たちを描く『BEASTARS』(秋田書店)の独自の世界観と清新な表現に対して
短編賞 『大家さんと僕』(新潮社)
矢部太郎
特別賞 ちばてつや 
18年ぶりの単行本『ひねもすのたり日記』(小学館)刊行と、長年の業績、マンガ文化への貢献に対して

第21回(2017年)

マンガ大賞 『花に染む』(集英社) 
くらもちふさこ
新生賞 雲田はるこ 
『昭和元禄落語心中』(講談社)で、落語を巡る愛憎劇に高座の巧みな描写を織り交ぜた清新な表現に対して
短編賞 『夜廻り猫』(講談社) 
深谷かほる
特別賞 秋本治 
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(集英社)40 年の連載完結に対して

第20回(2016年)

マンガ大賞 『鼻紙写楽』(小学館) 
一ノ関圭
『よつばと!』KADOKAWA/アスキー・メディアワークス) あずまきよひこ
新生賞 安藤ゆき 
主人公のユニークな造形が光る『町田くんの世界』(集英社)の清新な表現に対して
短編賞 『じみへん』(小学館) 中崎タツヤ
四半世紀にわたった連載で築き上げた唯一無二の笑いの世界に対して
特別賞 京都国際マンガミュージアム 
10年にわたり博物館と図書館の両面からマンガ文化に貢献した活動に対して
※マンガ大賞は特別に2作品が選ばれた

第19回(2015年)

マンガ大賞 『逢沢りく』(文藝春秋) 
ほしよりこ
新生賞 大今良時 
『聲の形』(講談社)で障害者と「いじめ」という重い題材から力強い希望と再生の物語を紡ぎ出したことに対して
短編賞 吉田戦車 
不条理ギャグから育児日記まで、独自の笑いのセンスにあふれた一連の作品に対して
特別賞 みつはしちかこ 
『小さな恋のものがたり』(学研パブリッシング)を半世紀以上にわたり書き続け、完結させた業績に対して

第18回(2014年)

マンガ大賞 『3月のライオン』(白泉社) 
羽海野チカ
新生賞 今日マチ子 
『アノネ、』(秋田書店) 『みつあみの神様』(集英社)などで重いテーマを独自のみずみずしい世界に昇華させたことに対して
短編賞 施川ユウキ 
『鬱ごはん』『オンノジ』(秋田書店) 『バーナード嬢曰く。』(一迅社)に対して
特別賞 『まんが道』(中央公論新社など) 『愛…しりそめし頃に…』(小学館) 
藤子不二雄(A)
読者賞 『宇宙兄弟』(講談社) 
小山宙哉

第17回(2013年)

マンガ大賞 『キングダム』(集英社) 
原泰久
新生賞 山本美希 
『Sunny Sunny Ann!』(講談社)のロードムービー的な物語と新鮮な描線が生み出す独自性に対して
短編賞 『機械仕掛けの愛』(小学館) 業田良家 
ロボットに仮託し、人間の生のかけがえのなさを浮かび上がらせた創造性に対して

第16回(2012年)

マンガ大賞 『ヒストリエ』(講談社) 
岩明均
新生賞 伊藤悠 
『シュトヘル』(小学館)で西夏文字をめぐる戦いという意欲的な題材に挑み、壮大な世界を創り上げたことに対して
短編賞 ラズウェル細木 
『酒のほそ道』(日本文芸社)など一連の作品に対して
特別賞 あの少年ジャンプ 
東日本大震災直後、仙台市の塩川書店五橋店は、譲られた1冊のジャンプを回し読みに提供、子どもたちに元気や勇気を与えた。マンガの持つ力に対して

第15回(2011年)

マンガ大賞 『JIN-仁-』(集英社)
村上もとか
『竹光侍』(小学館)
松本大洋 作:永福一成
新生賞 荒川弘 
初連載『鋼の錬金術師』(スクウェア・エニックス)で、少年マンガの魅力を大いに発揮し、生命倫理にも通じるテーマを描ききった力量に対して
短編賞 山科けいすけ 
『C級さらりーまん講座』(小学館)『パパはなんだかわからない』(週刊朝日連載)などサラリーマンを描いた一連の作品に対して
※マンガ大賞は特別に2作品が選ばれた

第14回(2010年)

マンガ大賞 『へうげもの』(講談社) 
山田芳裕
新生賞 市川春子 
『虫と歌』(講談社)で命のふれあいとはかなさを描いた清新な表現に対して
短編賞 『テルマエ・ロマエ』(エンターブレイン) 
ヤマザキマリ
特別賞 米沢嘉博 
マンガ研究の基礎資料の収集と評論活動などの幅広い業績に対して

第13回(2009年)

マンガ大賞 『大奥』(白泉社)
よしながふみ
『劇画漂流』(青林工藝舎)
辰巳ヨシヒロ
新生賞 丸尾末広 
『パノラマ島綺譚』(エンターブレイン)で原作の世界を装飾美豊かに視覚化し、新たな魅力を吹き込んだ表現に対して
短編賞 『聖☆おにいさん』(講談社) 
中村光 
宗教と日本人との結びつきを、親しまれるコメディーマンガに描き出した独創に対して
※マンガ大賞は特別に2作品が選ばれた

第12回(2008年)

マンガ大賞 『もやしもん』(講談社) 
石川雅之
新生賞 島田虎之介 
『トロイメライ』(青林工藝舎)で、レトロモダンな画調の上に多彩な挿話を一つの物語へ構成した清新な表現に対して
短編賞 『グーグーだって猫である』(角川書店)
大島弓子
特別賞 大阪府立国際児童文学館 
貴重な資料となるマンガや児童書の収集と、子ども文化の総合的研究などの四半世紀に及ぶ活動に対して

第11回(2007年)

マンガ大賞 『舞姫 テレプシコーラ』(メディアファクトリー)
山岸凉子
新生賞 『神聖喜劇』(幻冬舎)
のぞゑのぶひさ 原作:大西巨人 企画・脚色:岩田和博
軍隊生活を描いた重厚な原作を、精緻な作画により異色のマンガとして完成させた業績に対して
短編賞 『大阪ハムレット』(双葉社)
森下裕美

第10回(2006年)

マンガ大賞 『失踪日記』(イースト・プレス)
吾妻ひでお
新生賞 ひぐちアサ
『おおきく振りかぶって』(講談社)で、野球マンガに新たな表現の可能性を示したことに対して
短編賞 伊藤理佐
『女いっぴき猫ふたり』(双葉社) 『おいピータン!!』(講談社)『おんなの窓』(週刊文春連載)など
特別賞 小野耕世
長年の海外コミックの日本への紹介と評論活動に対して

第9回(2005年)

マンガ大賞 『PLUTO(プルートウ)』(小学館)
浦沢直樹/手塚治虫 プロデュース:長崎尚志 監修:手塚眞 協力:手塚プロダクション
新生賞 こうの史代 
『夕凪の街 桜の国』(双葉社)で、原爆の悲劇を戦後の日常の中に静かに描き出した清新な表現に対して
短編賞 西原理恵子 
『上京ものがたり』(小学館) 『毎日かあさん』(毎日新聞連載)に対して
特別賞 川崎市市民ミュージアム 
江戸から現代までのマンガ作品・資料の収集 および企画展示などに対して

第8回(2004年)

マンガ大賞 『ヘルタースケルター』(祥伝社) 
岡崎京子
新生賞 もりもと崇 
『難波鉦異本』(少年画報社)で、江戸時代の遊女の世界と現代感覚を融合させた表現に対して
短編賞 秋月りす 
『OL進化論』(講談社)など一連の作品に対して
特別賞 みなもと太郎 
歴史マンガの新境地開拓とマンガ文化への貢献に対して

第7回(2003年)

マンガ大賞 『黄色い本 ジャック・チボーという名の友人』(講談社)
高野文子
新生賞 作:ほったゆみ 画:小畑健 
『ヒカルの碁』(集英社)で囲碁という新たな題材に挑み、大きな反響を呼んだことに対して
短編賞 いしいひさいち 
『現代思想の遭難者たち』(講談社) 『ののちゃん』(朝日新聞朝刊連載)など一連の作品に対して
特別賞 水木しげる 
独創的な画業と長年の活躍に対して
※マンガ優秀賞に代わり、新生賞、短編賞を新設した

第6回(2002年)

マンガ大賞 『バガボンド』(講談社)
井上雄彦 原作:吉川英治『宮本武蔵』
マンガ優秀賞 『ベルセルク』(白泉社)
三浦建太郎
※特別賞 該当なし

第5回(2001年)

マンガ大賞 『陰陽師』(白泉社)
岡野玲子 原作:夢枕獏
マンガ優秀賞 『弥次喜多 in DEEP』(エンターブレイン)
しりあがり寿
特別賞 丸山昭
トキワ荘に集った多くの作家を育てた功績に対して

第4回(2000年)

マンガ大賞 『西遊妖猿伝』(潮出版社)
諸星大二郎
マンガ優秀賞 『ドラゴンヘッド』(講談社)
望月峯太郎
特別賞 フレデリック・L・ショット
日本マンガを海外に広く紹介した功績に対して

第3回(1999年)

マンガ大賞 『MONSTER』(小学館)
浦沢直樹
マンガ優秀賞 『神童』(双葉社)
さそうあきら
特別賞 夏目房之介 
マンガ批評の優れた業績に対して

第2回(1998年)

マンガ大賞 『「坊っちゃん」の時代』(双葉社)
関川夏央/谷口ジロー
マンガ優秀賞 『ナニワ金融道』(講談社)
青木雄二
特別賞 石ノ森章太郎 
マンガとマンガ界への長年の貢献に対して

第1回(1997年)

マンガ大賞 『ドラえもん』(小学館)
藤子・F・不二雄
マンガ優秀賞 『残酷な神が支配する』(小学館)
萩尾望都
特別賞 内記稔夫
現代マンガ図書館の設立と運営に対して