9月中旬か下旬か 揺れた改造日程 首相、茂木幹事長の処遇で逡巡

有料記事自民岸田政権

西村圭史
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 岸田文雄首相(自民党総裁)は13日に党役員人事と内閣改造を行う考えを与党幹部に伝えた。かねて9月中旬を軸に検討してきたが、日程が迫ってもなかなか決めきれなかったのは、茂木敏充幹事長の続投をめぐる首相の逡巡(しゅんじゅん)があったからだ。

 7日午後、一部で茂木氏の続投が報じられた。茂木氏は周辺にほっとした様子を見せたが、首相は対照的だった。周囲に「幹事長は主要な人事も握る。電話だけで(留任を)イエス、ノーと伝えられない。本人に会って確認したい」と語気を強め、茂木氏側に伝えていないことを漏らしたとされる。

 首相は幹事長留任を前提に、11日の帰国後に茂木氏と会談する。首相が検討中の人事構想への賛同を求め、来秋の総裁選での対応などを確認した上で、最終決断する。

 首相が率いる岸田派は第4派…

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    岩尾真宏
    (朝日新聞名古屋報道センター長代理)
    2023年9月9日19時33分 投稿
    【視点】

    総裁に次ぐ自民党のナンバー2として、選挙や人事、党の資金の差配を仕切る幹事長を誰に託すか。眼前の課題、今後の政治日程、党内外の人間関係、力量そして相性……考えることが色々あろうかと思います。首相への登竜門ともされ、歴代の幹事長経験者のうち、

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    曽我豪
    (朝日新聞編集委員=政党政治、教育改革)
    2023年9月9日19時37分 投稿
    【視点】

    岸田人事の本質がよく分かる記事でした。いや、岸田首相の正体、と言った方が良いのか。 極めて永田町仕様の、マイクロマネージメントな政局術で判断するタイプなんですね。屈託のないタイプとは書きましたが、人事を取材していても、判断基準の世論との乖

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