公立化第一期生、地域貢献を誓う 市立旭川大

三木一哉
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 今年度から私学から公立に移行した旭川市立大学(北海道旭川市)の開学式と初めての入学式が4日、旭川市民文化会館であった。短大、大学院を含め287人の新入生・編入生が新大学の第一期生となった。

 式典で高瀬善朗理事長が「旭川市立大学、旭川市立大学短期大学部の開学を宣言します」と新しい大学の開設を告げた。今津寛介市長は「道北から日本を牽引(けんいん)する大学として、みなさんに期待している。柔軟な発想と行動力で旭川の未来と世界を背負う人になってください」と祝辞を述べた。

 三上隆学長は「初代学長として、(前身の)旭川大学の地域への思いも、引き継ぎ、守っていく。旭川市立大学は、32万人の旭川市民によって創設され、旭川とともに歩む大学。学生一人ひとりの学びを全力で応援し、社会に送り出します」とあいさつした。

 新入生を代表して、短期大学部からは平田寧々さんが「公立第1期生として新たな道を開く自覚を持ち、日々の勉学に励みます」、大学からは高谷柚美香さんが「壁に当たったときには仲間と助け合って乗り越え、地域社会に貢献できる専門的職業人を目指します」とそれぞれ誓った。

 新入生で旭川市の吉田怜央さん(18)は「大学へ進学できたのは、地元大学が公立化で学費が下がったのが大きかった。第1期というのは卒業後も目立っていい」と話す。

 旭川市立大の歴史は1898年創立の旭川裁縫専門学校にさかのぼり、1964年に旭川女子短大、68年に北日本学院大を創設。70年に旭川大学と改称。大学、短大、高校、幼稚園、専門学校を運営していたが、少子化で近年、大学は定数割れが続き、大学、短大を切り離して市立化することで法人と市が合意した。私立大学の公立化は、道内では千歳科学技術大に次いで2カ所目という。(三木一哉)

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