県庁と議事堂の正面玄関に武田流門松

三ツ木勝巳
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 【山梨】武田信玄が考案したとも伝わる「武田流門松」が、仕事納めを翌日に控えた27日、県庁本館と県議会議事堂の正面玄関にお目見えした。県造園建設業協同組合が提供し、来年1月11日まで飾られる。

 一般的な門松は、徳川家康が信玄に敗れたあと、「武田」を「竹」に見立て、敵意を示すため先端を斜めに切って飾った習慣が広がったといわれる。

 武田流門松は、竹の先端部分を平らに切る。斜めに切るのは首切り型で縁起が悪いとされるためだ。竹(武田家)より、松(家康の旧姓の松平)を低く飾る。土台のわら部分上部に巻く化粧巻きは、わら縄で武田家の家紋「武田菱(びし)」の形をつくるなどの特徴がある。

 現代の名工で北杜市の造園業小林稔蔵さん(75)が経営する会社の従業員らと、今月に入って20対ほどつくった。

 「県内では、まだまだ武田流以外の門松が多い」と語る小林さんは、武田流を後世に伝えようと、講習会も開いている。「山梨伝統の門松を広め、よさを知ってもらえれば」(三ツ木勝巳)

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