【5月3日 AFP】米フェイスブック(Facebook)は2日、反ユダヤ的・黒人至上主義的な主張で物議を醸してきた活動家のルイス・ファラカン(Louis Farrakhan)氏や、極右主義者として有名なアレックス・ジョーンズ(Alex Jones)氏ら数人を対象に、同社傘下の交流サイト(SNS)の利用を停止する措置を取った。憎悪表現を含む投稿への対策強化の一環。

 フェイスブックは今回の措置について、「われわれは、暴力や憎悪を推進したり、これらに関与したりする個人・団体に対し、イデオロギーを問わず常に利用停止措置を取ってきた」と説明した。

 ファラカン氏は急進的な黒人イスラム運動組織「ネーション・オブ・イスラム(Nation of Islam)」の代表で、今回の対象者の中で最も著名な人物。

 また、ジョーンズ氏は極右主義の陰謀論者で、2001年9月11日の米同時多発攻撃を米国の自作自演だとする主張や、2012年に米コネティカット州のサンディフック小学校(Sandy Hook Elementary School)で起きた銃乱射事件を「やらせ」だとする主張で特に有名。同氏が所有するウェブサイト「インフォウォーズ(InfoWars)」も利用停止の対象となった。

 このほか、白人至上主義的見解を支持する議員候補のポール・ネーレン(Paul Nehlen)氏、ネオナチ(Neo-Nazi)主義的な言説で知られるマイロ・ヤノポロス(Milo Yiannopoulos)氏、陰謀論者のポール・ジョゼフ・ワトソン(Paul Joseph Watson)、ローラ・ルーマー(Laura Loomer)両氏にも利用停止措置が取られた。

 一連の利用停止措置は、対象者がフェイスブックとインスタグラム(Instagram)に開設していたアカウントに対するもの。

 同社は「フェイスブック上には、他者の人格を根拠として憎悪、攻撃、排除の呼び掛けをする個人・団体が存在する余地はない」とした。(c)AFP