各務原市の博物館 松本零士さんの死を悼む声

松本零士さんが名誉館長を務めていた岐阜県各務原市の博物館では松本さんの死を悼む声が聞かれました。

松本さんは各務原市にある「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」の名誉館長を開館した平成8年からおととし3月まで20年以上にわたって務めていました。
父親が陸軍のパイロットだった関係で、基地があった各務原市に幼少時に住んだことがあり、名誉館長の申し出を快諾したということです。
また、飛行機の部品を集めていたということで、博物館に寄贈されたプロペラが今も展示されているほか、事務室には松本さんが色紙に描いた「銀河鉄道999」のキャラクター、メーテルの絵が飾られています。
近年は博物館を訪れることも少なくなっていましたが、就任してからしばらくは博物館を訪れて大好きだった飛行機や宇宙関連の展示を熱心に見て回るとともに来館者のサインの求めにも気さくに応じていたということです。
博物館の立ち上げに関わり、平成24年から平成30年まで館長をつとめた長浦淳公さん(62)は「飛行機や宇宙へのあこがれを題材に作品にしていた方なので、博物館を訪れると食い入るように展示物を見ていたのを覚えています。長く子どもたちに夢を与えた方がお亡くなりになり、まずお疲れさまと申し上げたいです」と話していました。
博物館を訪れていた名古屋市の50代の男性は「松本さんの書いたマンガが大好きで古書店で集めていました。また、きれいな女性を描かれる方だと思っていました。お亡くなりになったのは残念です」と話していました。
松本零士さんが亡くなったことについて、岐阜県の古田知事は「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館のリニューアルにあたっては、未来を担う子どもたちに夢やチャレンジ精神をもたらすようにと懇切なご指導、ご助言をいただきました。長年にわたるご尽力、ご活躍に深甚なる敬意を表し、安らかなるご冥福を心よりお祈り申し上げます」などとするコメントを出しました。