「安芸の小京都」ともいわれる竹原市。時間が巻き戻されたかのような不思議な感覚を味わえる、レトロな町並みが残る保存地区は、のんびりと過ごしたい休日のおでかけにぴったりです。ここでは、大人な「町並み保存地区」の楽しみ方をモデルコースでご紹介。さぁ一緒に、タイムスリップしましょう。
まずは「道の駅たけはら」を出発し、「安芸の小京都」のシンボルともいえる国の重要伝統的建造物群保存地区へ。町並みの歴史は古く、平安時代までさかのぼります。京都・下鴨神社の荘園として栄え、江戸時代には竹原で製塩が盛んになり飛躍的に発展。
塩田で財を築いた経営者は「浜旦那(はまだんな)」と呼ばれ、競うように大きなお屋敷を立てました。その代表格が、波のようなうねりのある独特の大屋根が印象的な「松坂邸」や2階の梁が見事な「旧笠井邸」などの豪華な建物です。当時の富豪っぷりを思わせる、細部にもこだわった建物はフォトジェニック。立派な屋敷が建ち並ぶ風情ある町並みを演出しています。
JR竹原駅から歩いて15分ほどの「竹鶴酒造」は、NHK連続テレビ小説「マッサン」のモデルにもなった、ニッカウヰスキーの創業者で「日本のウイスキーの父」ともいわれている竹鶴政孝の生家です。
1733(享保18)年に創業した歴史のある日本の蔵元で、「竹鶴」をはじめとする銘酒を手がける広島県で唯一の全量純米酒蔵として知られています。古い蔵を改装して作られた「小笹屋酒の資料館」では、酒造りの道具や酒器などの展示を実施。清酒の販売や試飲も行われているので、蔵元ならではのおいしいお酒をゲットしましょう。
ちょっと散策をしてお腹が空いたら、大正8年創業の老舗醤油醸造元が営む「お好み焼 ほり川」でふんわりと焼き上げられたやさしい味のお好み焼きをどうぞ。
町並みに溶け込む、築200年以上の醤油蔵をリノベーションした店内には、蔵の雰囲気を残した空間が広がっており、座敷やテーブル席でゆっくりとおいしいお好み焼きを堪能できます。
おすすめは「純米吟醸たけはら焼 1000円(税込)」。生地に熟成した純米吟醸の酒粕ペーストが加えられた竹原らしいお好み焼きです。一口食べれば口のなかにふわっとお酒の甘い香りが・・・。
肉のほか、魚介類のイカ・エビや卵が入った「スペシャル お好みそば(広島)シングル 1100円(税込)」などの通常メニューに「+200円」すれば、熟成した純米吟醸の酒粕ペーストを生地に練り込んだ「たけはら焼」にすることもできるので、お好きなメニューで竹原らしいメニューを堪能しましょう。
「竹原まちなみ竹工房」は竹細工体験ができる工房です。古い土蔵を改装した店内には、職人が制作したかごやざるなど、竹を使った竹工芸品が展示販売されています。
竹細工体験は予約なしでも可能で、竹かごのほか、お子さんが喜ぶ竹とんぼや風車などを作ることができますよ。体験は作るものによりますが40分~1時間ほどなので、時間があれば職人さんからアドバイスを受けながらオリジナルの竹細工を作ってみてくださいね。
最後は「藤井酒造・酒蔵交流館」。「藤井酒造」は、江戸時代に創業した150余年の純米蔵です。併設の「酒蔵交流館」では築250年の木造蔵を一般公開。館内には、純米吟醸の酒粕を配合した美肌石けんといったお土産物のほか、無料の試飲コーナーも用意されているので、きっとあなた好みの雑貨やこだわりのお酒が見つかりますよ。
「酒蔵交流館」には、お酒と一緒に楽しめる手打ちそば屋「そば処たにざき」もあります。ほっこりできる情緒あふれる店内で、おいしい料理とお酒に舌鼓を打ちましょう。
藤井酒造・酒蔵交流館
竹原市本町3-4-14
竹原の独特の雰囲気を感じられる町並み保存地区は、大人の休日にぴったり。歴史に埋もれることなく存在感を放つ竹原へ立ち寄り、心和む風景や伝統工芸、銘酒を生み出した酒蔵を巡り歩いてみてくださいね。
【提供】mymo(mymoはiBankマーケティング株式会社が運営するWEBマガジンです)