2021年前期にオンエアされたNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」が17日、放送開始から1周年を迎えた。この日、多くのドラマファンが「#おかえりモネ1周年」というハッシュタグをつけながら作品を回顧。なかでもヒロインの幼なじみ、及川亮(永瀬廉)とヒロインの恋人、菅波光太朗(坂口健太郎)への感想や思いをつづった投稿が相次ぎ、SNSが大盛り上がりになった。
宮城県の気仙沼湾沖の島で生まれ育った主人公の永浦百音が天気予報の魅力を知り、気象予報士として成長していく姿を描いた同作。女優の清原果耶が主演を務めた。
物語は約半年間にわたって放送されたが、序盤と終盤は、東日本大震災後の宮城県気仙沼市を舞台にストーリーが展開した。登場人物には被災者が多かったが、とりわけ視聴者の注目を集めたのが、永瀬が熱演した亮。ネットでは「りょーちん」の愛称で親しまれ、彼が登場するたびにツイッターで「りょーちん」がトレンド入りするほどの人気を集めた。
亮は震災による津波で母を失い、かつて「気仙沼で右に出る者はいない」と言われたカリスマ的漁師の父、新次(浅野忠信)は震災以降、船に乗ることができなくなり、酒におぼれる荒んだ日々を送るようになった。そんな父の姿に悩みながらも、父を追って漁師になった亮の姿は連日、多くの視聴者の涙を誘った。
SNSには、「温かいだけではなかったと思います。でも、いろいろ考える機会をくれた、大切な作品」「廉くんの辛い顔見るのは心が痛かったけど、それだけ思いのこもった演技をしていたんだよね」「災害後を生きるとは?と考えさせられたドラマでした。辛かったら逃げていい、逃げても逃げなくても自分で決めた先に何かがあると登場人物すべてに感情移入してしまういろんな見方ができるドラマでした」などの書き込みがズラリ。多くのファンが思い入れたっぷりに永瀬の演技を振り返った。