西日本で11年ぶりに新規出店した三井住友銀行草津支店。全国で初めて店舗外周のシャッターを取り払った(滋賀県草津市・近鉄百貨店草津店)

西日本で11年ぶりに新規出店した三井住友銀行草津支店。全国で初めて店舗外周のシャッターを取り払った(滋賀県草津市・近鉄百貨店草津店)

 三井住友銀行は8日、JR草津駅前の近鉄百貨店草津店(滋賀県草津市)3階に新設した草津支店の営業を始めた。個人営業に特化した店舗で、滋賀県内の進出は初めて。窓口での現金受け渡しを廃止し、店舗外周のシャッターを全国で初めて取り払うなど、次世代型店舗に位置付ける。

 窓口で現金のやりとりをしない「キャッシュレス店舗」は、西日本で初めて。混雑時にはメールで呼び出すサービスも導入。新型コロナウイルスの感染拡大防止も踏まえ、接触や密集を避ける店舗運営を意識した。

 店内には50万円以上の預金引き出しが可能な高機能ATM(現金自動預払機)を設置。窓口で交付されるQRコード付き用紙を読み取らせると、入出金などができる。百貨店の売り場になじむよう、店舗内外を分けるシャッターも撤廃した。

 同行が西日本で新規出店するのは、2009年12月の光明池支店(堺市)以来、約11年ぶり。滋賀県には前身の旧さくら銀行支店が草津市にあったが、2000年に京都支店に統合され、長く「空白地」となっていた。

 同行は「大阪、京都のベッドタウンとして人口増が続き、成長している地域」(チャネル戦略部)として、草津市への拠点進出を決定。資産運用や相続ニーズなどを掘り起こす。