トトラをバスの読み取り部に当てて乗車体験する関係者=21日午前、JR宇都宮駅

 栃木県内のバスや鉄道の乗車に使える地域連携ICカード「totra(トトラ)」が21日発売され、利用が始まった。窓口では発売を待ちわびた人たちが列を作った。

 トトラはJR東日本の「Suica(スイカ)」の機能を備える。宇都宮市と芳賀町が整備している次世代型路面電車(LRT)にも対応し、1枚でバスと鉄道の乗り継ぎが可能。乗るたびにポイントがたまるなど、地域独自サービスも受けられる。関東自動車、ジェイアールバス関東の県内の一部営業所で取り扱う。

 発売初日にはJR宇都宮駅西口で関係者らによる記念式典が行われ、午前10時半ごろには同駅西口の宇都宮駅前定期券センターにトトラを買い求める人が10人以上並んだ。

 宇都宮市、会社員土岐俊明(どきとしあき)さん(41)は「正直、現金とかバスカードは面倒だった。待ちに待っていました」と話した。

 相模原市から訪れた小原龍也(おばらたつや)さん(29)は全国の交通系ICカードをコレクションしているという。「デザインもシンプルで良い。記念になった」と満足そうだった。

 (問)関東自動車028・634・8133。