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オタフクソース、隠し味「デーツ」表舞台登場 健康志向を追い風

 お好み焼き用のソースで知られるオタフクソース(広島市)が、45年前からソースの隠し味に使う木の実「デーツ」を3月に発売する。栄養が豊富なドライフルーツで、健康志向を追い風に表舞台へ登場させる。新たな収益源に育て、将来は派生商品も売り出したい考えだ。

 デーツは中東の砂漠などで育つナツメヤシの実。干し柿に似た濃厚な甘みとねっとりとした食感が特徴で、食物繊維やカリウムなどの栄養成分や見た目からプルーンとも比較される。

 オタフクがソースの原料にデーツを使い始めたのは1975年。砂糖の価格が高騰し、代替品としてデーツを使う動きが業界全体で広がったという。オタフクは砂糖がデーツより安くなってからも、ソースに深みを与える隠し味として使い続けてきた。

 デーツの調達は中東情勢に左右される面があるため、オタフクはさまざまな産地から年間300トン以上を仕入れている。健康志向の広がりからデーツそのものの人気が高まると期待し、専門に扱うデーツ部を昨年10月に発足。発売へ準備を進めた。

 3月2日から1袋(150グラム)928円で売り出す「デーツなつめやしの実」は、ソースに使うものよりも大粒の高級品種。デーツ部の下平邦夫部長は「おいしい上に健康や美容にも良い。日本中の人に知ってもらいたい」と意気込んでいる。

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