「宇宙強国」目指す中国 火星探査機の打ち上げに成功

「宇宙強国」目指す中国 火星探査機の打ち上げに成功
「宇宙強国」の目標を掲げる中国は、23日、火星への着陸を目指す探査機を搭載したロケットを打ち上げました。中国共産党創立100年となる来年、火星に着陸させる計画で、国威の発揚にもつなげたいものとみられます。
国営の中国中央テレビによりますと、中国が開発した火星探査機、「天問1号」を搭載した大型ロケットが、日本時間の23日午後1時41分ごろ、南部・海南島の発射場から打ち上げられました。

探査機は、およそ36分後に予定の軌道に投入され、打ち上げは成功したということです。

火星探査機の打ち上げの成功は、中国として初めてで、来年2月ごろに火星に到達させたあと、一部を火星に着陸させ、火星の地形や地質構造、表面の土壌の特性などを調査する計画です。

世界の宇宙開発をリードする「宇宙強国」を目指すとしている中国は、去年、世界で初めて無人の月面探査機を月の裏側に着陸させることに成功させていて、中国共産党創立100年となる来年に、火星に探査機を着陸させ、国威の発揚にもつなげたいものとみられます。

軌道の関係で地球と火星の距離が近づくため、ことしの夏は各国が火星探査を計画していて、今月20日には、中東のUAE=アラブ首長国連邦の探査機が日本のロケットで打ち上げられたほか、アメリカも近く打ち上げる予定です。