スタンフォード大学がオンラインで公開している、
明治44年測量、昭和6年修正の日本の5万分の1地形図。
ここのところネット上で話題ですね。
無料というのがすばらしい。
今から85年前の日本の様子がよくわかります。
地形図なので山岳地も網羅。
手近なところで雲取山周辺を見てみました。
現在雲取山荘があるところには、
「武州雲取小屋」という小屋が記されています。
ちょっと調べてみると、
武州雲取小屋は雲取山荘の前身で、
昭和3年に開業したのだとか。
そしてもうひとつ、
雲取山のピークから西へ。
現在「三条ダルミ」と呼ばれている鞍部にも、
もう一軒、「雲取小屋」という表記が見られます。
いつごろまであったのでしょうか。
雲取山から北東へ、
七ツ石山へ目をむけると、
そこには現在ある「七ツ石小屋」はなく、
その代わりというわけではないでしょうが、
やや西、現在のブナ坂付近に「甚助小屋」という表記が。
現在の町営奥多摩小屋の前身かと思いましたが、
位置が微妙に違いますね。
ただ、奥多摩小屋の南側には、
甚助尾根や奥甚助窪といった地名が今も残されているので、
甚助さんというのは、
きっとこの界隈の開拓に活躍した人なのでしょうね。
これ以外にも、
現在はない山道なども記されているので、
これをベースの廃道散策なんかも楽しいかもしれません。
東京都。2016年。