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涌谷伊達家の至宝紹介 甲冑、刀など武具20点

涌谷伊達家由来の甲冑について解説する坂本さん

 藩制時代に宮城県涌谷町などを治めた涌谷伊達家に由来する甲冑(かっちゅう)や刀などを紹介する「涌谷にのこる武具展」が、同町立史料館で開かれている。11月末まで。
 鎌倉時代後期から江戸時代の武具約20点を展示。
 甲冑は江戸時代後期のもので涌谷伊達家の家紋「月二九曜紋(つきにくようもん)」が手の甲や胸元、かぶとに付されている。よろいは、胴部分の革に漆を塗る装飾が施され、熟練した技術が必要という。
 刀は、仙台藩のお抱え刀工だった国包(くにかね)と安倫(やすとも)の脇差しを展示。安倫が初銘「倫祐(ともすけ)」を名乗っていた時代の貴重な作品もある。鎌倉・室町時代の「奥州刀」、馬具なども並ぶ。
 武具展は涌谷藩志会(佐々木茂〓(6968)(しげもと)会長)の協力で町が主催。藩志会は伊達騒動(寛文事件)で刺殺された涌谷伊達家当主、伊達宗重(1615〜71年)の没後「350年祭」を、来年4月に計画する。
 史料館職員で藩志会事務局長の坂本紀男さん(67)は「ほとんどの武具は初めて展示する貴重な物ばかり。展示会を通して350年祭の機運を盛り上げたい」と話す。希望があれば坂本さんが作品を解説する。
 午前9時〜午後4時。水曜休館。大人210円、高校生160円、中学生以下100円。連絡先は同史料館0229(42)3327。


※〓は、きへんに貞


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2019年09月06日金曜日


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