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立憲・枝野氏、描けぬ衆院選戦略=国民民主不満、「自民と連立」論も

2019年08月03日07時50分

 先の参院選を受け、立憲民主党の代表が苦悩している。結党時の勢いは弱まり、旧民進党分裂で政権批判票が分散。「唯我独尊」と言われるほど独自性を重視してきたが、ここにきて柔軟姿勢も見せている。ただ、一部選挙区で競合した国民民主党には「反立憲」感情もあり、自民党と組む案まで出ているのが現状。次期衆院選に向け戦略を描き切れていない。
 参院選比例代表での立憲の得票は791万票と、結党直後の2017年衆院選で得た1108万票から3割減少。国民民主との合計も1139万票で、分裂前の民進党が16年参院選で得た1175万票に届かなかった。反政権色がより強いれいわ新選組に支持層を奪われた面もある。
 立憲は2日、両院議員懇談会を開催、参院選総括に向けた意見集約に着手した。出席議員から執行部の責任論は出なかったものの、「党代表選の手続きを明確化すべきだ」との意見が出た。
 「永田町の合従連衡にはくみしない」姿勢を貫いてきた枝野氏。だが、最近は「参院選の戦い方を反省している」(党関係者)とされ、発言に変化も見られる。7月31日のNTT労組大会では、年内の衆院解散の可能性に触れ、「遠からずしっかりと大きな力を結集し、首相と対決できる状況を実現したい」と語った。
 一方、国民民主が2日に開いた両院議員懇談会では、出席者から立憲への強い不満が示され、「自民党との連立を検討すべきだ」との声も上がった。これに対し代表は、立憲との統一会派を含め共闘強化の可能性を追求していく考えを強調した。

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