台南美術館あす開館 日本時代庁舎再利用の1号館、2号館は坂氏設計/台湾

【社会】 2019/01/26 15:42 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
坂茂氏が設計を手掛けた台南市美術館2号館

坂茂氏が設計を手掛けた台南市美術館2号館

(台南 26日 中央社)台南市美術館が27日、正式にオープンする。日本統治時代の警察署庁舎をリノベーションした1号館に対し、前衛的な外観が目を引く2号館。豊かな歴史と現代的な雰囲気が混ざり合う台南を象徴するかのような2棟には、同市の新たな文化的ランドマークとなることへの期待が寄せられている。

1号館は1931(昭和6)年に落成した旧台南警察署が前身。戦後も台南市政府警察局として使われたが、2010年に警察局が移転。11年に美術館予定地となった。台湾に現存する最も古い警察署庁舎として市定古跡に登録されている。リノベーション後も日本統治時代の雰囲気はそのままに、大型の展示が行えるよう古跡の後方に新たな建物が建てられた。昨年10月にプレオープンしている。

日本の建築家、坂茂氏が設計を手掛けた2号館は今月14日に落成。1号館から徒歩5分ほどの距離にある。日本統治時代に台南神社が建立された場所で、戦後は忠烈祠や体育館、駐車場などとなっていた。市の木であるホウオウボクの花をモチーフにした五角形の屋根や変化に富んだ外観が特徴。坂氏は昨年12月、市の芸術文化に貢献したとして名誉市民に選ばれた。

27日には2号館の開館式が開かれ、蔡英文総統や鄭麗君文化部長(文化相)らが出席する予定。

(張栄祥/編集:楊千慧)