前回の、スティック先生のわかりやすいルール説明のおかげで、あこがれのアイスホッケーのパックになれそうなんだけど・・・
「あ、あれ?まだツナ缶!?」
スティック先生
「そうだ。残念ながらまだ君は100%ツナ缶だ!今日はアイスホッケーの見どころを紹介していくから心して聞くように!」
格闘技並みのタックル
「まずは、前回のおさらいから行こうか!アイスホッケーは"氷上の格闘技"と呼ばれているくらい激しくて厳しいスポーツだということはお話したね?」
「はい…。先生にそのことを聞いてから、ずっと気になって夜も眠れなかったんだけど、っていうことはアイスホッケーなのにパンチとかキックとかするってこと?!」
「さすがにパンチやキックは反則。そんなことをしたら、選手は一定時間退場になってしまうよ。でも、パックを奪うためには体当たり、つまりタックルは必要不可欠!」
壁にバウンドさせてパス
「アイスホッケーって、ぼくが想像していたより、ずっと肉体的に激しいスポーツだった・・・」
「肉体的だけじゃないぞ!頭だって使わなくちゃ勝てないんだ!」
「体当たりしてゴール決めて…って頭使うところなんてあった?」
「めちゃくちゃあるぞ!!相手チームにパックがとられないように味方にパスを出すのだって、かなり計算が必要さ!たとえば…壁に当てたりとかね」
「か、壁…?もしかして、アイスホッケーにはアウトがない!?」
「そうなんだ!アウトになるようなパックもコートの壁に跳ね返って進むんだ。だから壁にあてて味方にパスを出したりするテクニックも重要になってくるぞ!」
ゴールの"裏"も使える
「他にも、アイスホッケーならではのルールがあるから教えてあげよう!それは…ゴールの裏が使えること!」
「コートの一番端っこにゴールがあるわけじゃないんだ!?でも、だからどうなるってこと…?」
「ゴール裏からコートの壁に沿って味方にパスを戻したり、あらゆる方向からゴールを決めたりできるってことだ!」
最高時速180kmともいわれるパックの動き
「君、変なところだけ詳しいな…。そう!アイスホッケーのパックは最高速度180kmにもなる!
「これも僕らスティックが、曲がりやすいカーボンでできていて、よく"しなる"おかげなんだ!」
「スティック先生…ずっとお願いしたかったんだけど、一度僕を打ってみてよ!」
「き、君にはまだ早い!きっとぺしゃんこになってしまうよ」
阻止率90%と言われるゴーリーとの勝負
「時速180kmでゴールに突っ込んだら、めちゃくちゃ点数決まるんだろうなー!」
「チッチッチ…甘いなぁツナ缶くん。実はゴーリーの阻止率は90%にもなるんだぞ!」
「90%!!ほとんど決まらないじゃん!10キロ近い防具を身に着けているのにスゴい!でも、逆に残りの10%って、どんなスーパーゴールなの?」
「よくぞ聞いてくれた!たとえばパックを浮かしてゴーリーの肩の上を狙ったり、味方のシュートにスティックを当てて軌道を変えたり、あとはフェイントでゴーリーを動かしたり。ありとあらゆる方法でゴールを狙うぞ!」
チャンス到来!パワープレーを見逃すな!
「スティック先生、せっかくならぼく、きちんと得点が決まるパックになりたい!コツってないの?」
「コツとは言えないかもしれないけど…パワープレーにしっかり対応することかな?」
「違う違う!パワープレーっていうのは、選手が反則を取られて一時退場になったとき、相手チームの人数が減った時のことだ!」
「6対5!確かにそれはチャンスだ!この時間内に一気にゴールを決めるんだね!!」
試合終盤、最後の賭け!
「ちょっと待てよ…。阻止率90%で、誰も反則しなかったらなかなか点数って決まらないよね?ってことは、アイスホッケーって逆転とかって難しいんじゃないの?」
「おっ!ツナ缶くんも見方が鋭くなってきたね!アイスホッケーは得点を取るのが難しい。けど逆転する方法はあるよ!」
「それは…ゴーリーを下げて、6人全員オフェンスとして猛攻撃をしかけること!!」
「ゴーリーなし?!それ、シュートされたら終わりじゃん!」
「そうそう。パックの主導権を取られてゴールされると弱いけど、相手より一人多い状態で多彩な攻撃を仕掛けるのは、一発逆転のチャンスなんだ!」
「パワープレー状態を作り出すってことだね!」
「そういうこと!かなりリスキーだけど、攻めの姿勢がなければ勝てないスポーツってことなんだ!」
「そっかぁ…。ぼくも攻めのツナ缶を目指そうかな!たとえば、ツナ缶ショートケーキとか!!」
「お、おう…。さて、これを読んでくれている君はアイスホッケーの魅力をわかってくれたかな?
ピョンチャンオリンピックでは女子の『スマイルジャパン』が出場するから応援よろしく頼むよ!」