高橋みなみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「高橋みなみの『これから、何する?』」。9月10日(月)の生放送は、アートディレクターの千原徹也さんが登場。サザンオールスターズのアルバムジャケットのデザインを分析・分類しました。
これまで千原さんは、関ジャニ∞のアルバム『ジャム』や小泉今日子さんのベスト盤『コイズミクロニクル』のジャケット、雑誌「装苑」のアートディレクションなどで、さまざまなデザインを手がけてきました。
千原さんの夢は、サザンと仕事をすることだったと言います。そして2017年、桑田佳祐さんのアルバム『がらくた』のジャケットを手がけたことで、ついにその夢を叶えました。
そんな千原さんが考察する、サザンの歴代のアルバムジャケット。どのようなデザインの傾向があるのか、3つの時期にわけて考察してもらいました。
① 意味が分からないデザイン期
この時期の特徴をよく表しているのが、7枚目のアルバム『人気者で行こう』(1984年)だそうです。
『人気者で行こう』のジャケット写真は、笠をかぶった人の背中に“へのへのもへじ”が描かれています。この奇抜なデザインについて、千原さんは「デザイナーとサザンとの距離が近いからできた」と分析。当時は、ある程度“ノリ”でデザインを決定することも多く、そのため実現できたジャケットなのでは、とのこと。
② オシャレなデザイン期
この時期の代表作は、女性が光を帯びているような写真が使われている13枚目のアルバム『さくら』(1998年)です。
時代とともに変化するデザインについて、千原さんは「CGの普及によって、いろんな可能性が増えた」と説明。コーネリアスやピチカート・ファイヴなどの「渋谷系」が台頭した90年代は、デザイン性だけでなく音楽性も表現するなど、音楽業界的にもジャケットへのこだわりが求められたのだとか。
③ 考えを与えるデザイン期
これに当たる作品は、着物を着た女性の後ろ姿が印象的な15枚目のアルバム『葡萄』(2015年)だそうです。千原さんは、「タイトルと直結するのではなく、感覚的に想像させる作品」「“メジャーアーティスト感”を嫌うサザンらしく、おもしろい」と述べていました。
ちなみに、千原さんが手がけた『がらくた』(白い背景に、洋服を着たアヒルの置き物が並んだジャケット)も、最後の「考えを与えるデザイン期」に当たるそうです。
『がらくた』のジャケット制作では、まずは千原さんからいくつかデザイン案を提案し、そのなかから桑田さんに選んでもらったのだそう。「タイトルに合わせて、宇宙のチリの写真なども出したがダメだった」と当時を振り返り、最終的に選ばれたデザインには「驚いた」という本音も。「『なんなんだろう?』と考えさせることが大事なポイントだったのかな」と考察していました。
ジャケット制作の秘話はそれだけではありません。実は、ジャケットに使われた写真は提案用のサンプルのもの。もちろん本番用に撮り直す予定だったそうですが、桑田さんに「これがいいんだから。これでいい」と言われ、そのまま使われることになったそうです。
桑田さんの“鶴のひと声”で決まった『がらくた』のジャケット。たかみなは「何、その裏話!」と驚きつつ、千原さんのサザン愛にも深く感動したようでした。
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【番組概要】
番組名:高橋みなみの「これから、何する?」
放送日時:毎週月~木曜 13:00~14:55
パーソナリティ:高橋みなみ
番組Webサイト:
http://www.tfm.co.jp/korenani
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