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【マンスリー将棋】熊坂五段、現役続行へ試練の戦い

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【マンスリー将棋】
熊坂五段、現役続行へ試練の戦い

現役続行をかけて真剣勝負が続く熊坂学五段

 4月8日開幕の名人戦で初の挑戦権を手にした行方尚史八段(41)が脚光を浴びる一方で、37歳の若さで現役続行をかけて戦っている棋士がいる。中原誠十六世名人門下の熊坂学五段だ。平成14年に24歳でプロ入り。順位戦C級2組に参加したが、成績低迷で在籍限度の3年でフリークラスに陥落した。「いつも勝つか負けるか、刃先の上を歩いているようなものですから」と勝負師としての立場は自覚しているが、試練の時を迎えている。

 順位戦は名人を頂点に、A級~C級2組まで5クラスあり、C級2組で成績下位10人に付けられる降級点を3回取れば順位戦を指さないフリークラスに陥落。ここで10年以内に規定の成績をあげないと引退に追い込まれる仕組み。熊坂五段は今年度が最後の10年目。引退となれば、フリークラス制度が実施された平成6年以降最年少記録となる。

 直近の成績は22日現在、通算18勝12敗。C級2組復帰条件の一つ、勝率6割5分以上に手が届く所まで来ているが、19日の竜王戦6組ランキング戦に敗れ、今後5連勝が必要となった。

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