麻生太郎財務相は18日、週刊新潮に女性記者のセクハラ疑惑を報じられた福田淳一事務次官が辞任すると発表した。次官は当面、矢野康治官房長が代行する。
麻生氏によると、福田氏から「職責を果たすのが困難になった」との申し出があったという。福田氏は閣議での承認を経て正式に辞任する見通し。
麻生氏は記者団に対し、「福田次官から疑惑について引き続き身の潔白を明らかにしていきたいが、この報道をきっかけとした現在の状況をかんがみると職責は果たすことは困難であるとして辞職の申し出があり、私としても認めることにした」と述べた。また、財務次官の職務は当面、矢野官房長が代行することも明らかにした。
福田氏も同日夜、記者団の取材に応じ、辞職を申し出たことを明らかにした。福田氏は「ご迷惑をおかけしたすべての関係者にお詫びする」と陳謝したうえで、「財務省が厳しい状況に陥っている中で、さらに私のことでこのような報道が出てしまったこと自体が不徳の致すところだ」と述べた。
ただ、自身のセクハラ疑惑については、「週刊誌記事は事実と異なる」と改めて否定し、「引き続き裁判で争っていきたい」と法廷闘争に訴える構えをみせた。
福田氏は自身のセクハラ発言と報道された内容について、「あんなひどい会話をした記憶はない」と強調したが、「録音された音声が私のものかはわからない」とも述べた。