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経営者がさまざまな思いを込めて付ける企業の名前。国税庁がインターネットで公開する「法人番号公表サイト」に登録されている群馬県内の約5万5000社を対象に、企業名の冒頭の3音以上を分析したところ、その言葉には県民性や郷土愛の深さ、イメージなどを重視する考え方などが浮かび上がった。
■少数派の片仮名
最も多かったのは「ぐんま」の731社で、270社で2位だった「にほん」に大差をつけた。「かんとう」が263社と続き、地名由来とみられる言葉がトップ3を占めた。市名では人口、企業数が多い「たかさき」が7位、「おおた」が12位、「まえばし」が18位だった。
群馬を象徴する上毛三山では、「あかぎ」が162社と13位に食い込む。「みやま」が117社、「はるな」が79社、「みょうぎ」が12社と続く。40位までをみると、「こばやし」「あらい」「たかはし」など、名字とみられる言葉が半数を占めた。
イメージを重視したとみられる言葉では「さくら」が184社で10位。「あさひ」が150社、「たいよう」が111社だった。一般的に片仮名で表記する言葉は少数派で、40位以内に入ったのは「ライフ」「グリーン」「オフィス」の三つのみ。2音に限ると、富士山などをイメージしたとみられる「ふじ」が580社に上った。
■中小は社長の名
姓氏研究家の森岡浩さん(川崎市)が今月出版した「群馬県の名字」(上毛新聞社刊)によると、県内で多い名字は(1)高橋(2)小林(3)佐藤(4)新井(5)斎藤―の順。いずれも企業名の10位以内に入っている。
森岡さんは「中小企業の場合、社長が自身の名前から社名を付けるのが一般的なのではないか」と推し量る。企業名4位の「こばやし」は太田など東毛を中心に多い名字。同5位の「あらい」は、全国的な傾向より群馬に多い特徴があるという。
関東各都県のうち、該当する都県名を企業名の冒頭に付ける割合は群馬が1.3%でトップとなり、郷土愛の深さがうかがえる。茨城0.9%、栃木1.1%、埼玉0.5%、千葉0.8%、東京0.9%、神奈川0.3%だった。神奈川県の場合、「よこはま」が0.9%と県名を上回り、横浜市のブランド力が光る結果となった。イメージ戦略に腐心する経営者の姿を映し出したといえそうだ。