夜中2時に日の出?=フィギュアで早朝対策:2018平昌(ピョンチャン)五輪・パラリンピック

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夜中2時に日の出?=フィギュアで早朝対策

 平昌五輪のフィギュアスケートは午前10時台に始まる。放映権を持つ米NBCテレビの影響力が強く、米国時間で夜のゴールデンタイムに中継するためだ。試合直前の練習は有力選手でも早ければ朝7時台から。午前中に体の状態をピークにするため、起きて太陽を浴びるタイミングと朝食の時間で体内時計を調整することが求められる。
 日本スケート連盟は選手の睡眠サポートに取り組んできた。強化部で医科学を担当する栃木悠里子さんは「ただ起きるだけだと眠気が増してしまう。人間の体のサイクルは日を浴びてから始まる」と言う。午前開始に合わせ、韓国の冬で7時台の日の出を人工的にずらすことを念頭に置く。
 体内時計を数時間ほど前倒しするため、太陽と同じような高照度の光を照射する特殊な小型の機器を用意。タイマーを設定して人工の光を夜中の2時か3時ごろに浴びるよう指導してきた。五輪本番でも、希望する選手には1台ずつ貸し出す。
 選手の栄養摂取を支える味の素の栗原秀文さんは昨季、大会中に出す朝食の量を意識的に増やした。「体が朝だと認識するには、胃が動いて血糖値が上がることが重要になる」と言う。五輪では公式練習の数時間前で早朝4時ごろを想定する。
 2時か3時に人工の太陽光を浴び、4時に朝食を取る。時差のない韓国で開かれる五輪で、体内時計を調整する取り組みを選手が生かせるか。(時事)(2018/02/06-04:35)  フィギュア 【フィギュア特集へ】  関連ニュース

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