アルバイトとは？アルバイトとパートの違いは？

アルバイトはドイツ語の労働を意味する名刺のArbeitに由来する外来語です。省略してバイトと呼ぶこともあります。日本の雇用形態では、アルバイトも非正規雇用の一種であり、期間の定めがある契約に基づき雇用されます。アルバイトとパートは、どちらもパートタイム労働者で違いはありませんが、世間一般ではパートは正社員に近い業務をこなし、主に女性が行うもので、アルバイトは本業があり副業として仕事をしている学生などが行うものというイメージがあるのではないでしょうか。

アルバイトとは

アルバイトと正社員は、会社の慣習的な呼び方で、どちらも同一同格の労働者です。アルバイトも年次有給休暇を始めとする労働者としての権利の行使ができますし、会社が正社員に提供する福利厚生の対象にもなります。アルバイトは、明治時代に学生の間で使われていた隠語が、一般に広まりました。本来は本業以外に副業を持つ人や、本業以外に学術の業績、実績などを持つ人を指し、アルバイト医師、アルバイト学者などの使い方が正しいのですが、日本では誤って広まることになりました。ドイツ語で日本語のアルバイトに近いものはジョブ（Job）であり、英語はパートタイム・ジョブになります。

アルバイトとパートの違い

パートやアルバイトは、パートタイム労働法によって、1週間の所定労働時間が同じ事業所の通常の労働者（正社員）よりも短いもの、またはその事業所の一般労働者と1日の所定労働時間が同じでも1週の所定労働日数が少ない人に定められています。パートとアルバイトは、それぞれが個別に定義されているのではなく、どちらもパートタイム労働者ということで定義されています。また嘱託や契約社員、臨時社員や準社員など呼び名が異なる場合も、条件に当てはまればパートタイム労働者に含まれます。ただ、実際にはパートとアルバイトは、若干ニュアンスが異なる場合があるようです。

アルバイトの有給と扶養

アルバイトやパート勤務者の中にも社会保険に加入する人がいます。保険加入の目安は、労働時間や労働日数が正社員の4分の3以上になります。週に４日、6時間以上働く場合などが該当します。実際には、これを超えないように調整して社会保険に加入しない人が多いのが実態のようです。社会保険は、配偶者の扶養になっていて年収が130万円以上になると、強制的に扶養を外されて保険料を払わなくてはならなくなります。月収では約11万円です。有給休暇は、労働者として扱われるのでアルバイトもパートも取得できます。ただ、労働時間が短いので、勤務体制に即した日数が付与されるようです。

常勤アルバイトと非常勤アルバイト

正社員や契約社員、パートやアルバイトなどの呼称は、会社が区別して呼んでいるだけで、労働基準法においての取り扱いは同じです。労働基準法で分けているのは、有給の取得日数です。労働基準法は、39条の3項で、パートタイム労働者の年次有給休暇について、通常の労働者の所定労働日数との比例で特別の休暇日数を定めています。常勤アルバイトや非常勤アルバイトという区分はありませんが、会社の繁忙期だけ勤務する人のことを、非常勤のアルバイトと呼んでいる場合もあります。

まとめ

日本は少子高齢化が進んでおり、社会全体の労働力の不足が深刻になってきています。正社員を中心とする労働力だけでは足りない状況であり、学生中心のアルバイトや女性が中心のパートも、重要な労働力になってきています。労働力の需要と供給のギャップという根本的な問題と同時に、一人一人が自分のライフスタイルに合った働き方の多様性を求める社会になってきていることも、アルバイトやパートが増えている要因になっているのではないでしょうか。