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【栃木】

フラワーパーク隣接地に両毛線新駅 18年4月開業目標

記者会見で新駅の設置が検討される区間を示す和泉市長=足利市役所で

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 足利市とJR東日本高崎支社(群馬県高崎市)が、足利市東部にある「あしかがフラワーパーク」の隣接地を対象に、JR両毛線の新駅設置に向けた検討をすることで合意したことが分かった。実現すれば、栃木県内でJRの新駅が開業するのは、一九八三年の東北線自治医大駅(下野市)以来。足利市は、用地買収なども含む総事業費を概算で約十五億円とみており、JR東日本に一部負担を求めていく。 (稲垣太郎)

 足利市の和泉聡市長は九日、市議会一般質問で「JR東日本に繰り返し要請し、念願の新駅設置に向けた検討を進めることの合意を得られた。新駅整備に向けて着実に進めていく」と答弁した。

 小山駅(小山市)と高崎駅(高崎市)を結ぶ両毛線は足利市を横断。現在、あしかがフラワーパークの最寄り駅は東へ約一キロの富田駅で、徒歩で約十三分かかる。足利市はこの日、富田−足利間で新駅設置の検討を相互に協力して推進することを目的に、高崎支社と九月に覚書を締結したことを明らかにした。

 新駅は、フラワーパークの正面ゲートに近い両毛線高架下通路から、西へ約三百メートルの住宅密集地の手前までで検討し、市は長さ約百三十メートルの駅を要望していく。用地は民有地がほとんどで、市が地権者十数人と交渉し、買収する方針。早期に地元説明会を開くなどして協力を求めていくという。

 フラワーパークは年間約百五十万人が来場し、台湾やタイなどからの外国人観光客も急増している両毛線沿線屈指の観光施設。だが、市の今年五月の調査で、鉄道を利用して来場した人は9%にとどまった。一方、藤の花が見ごろのゴールデンウイーク、イルミネーションが見られる冬は周辺の道路で渋滞が起きている。

 和泉市長は議会終了後に記者会見し、「鉄道を利用してフラワーパークを訪れる人たちを20%程度にまで増やし、市中心部の足利学校などにも来てもらい、活性化の起爆剤にしたい」と意欲を述べた。

 新駅開業の時期は、JRと栃木県内の自治体などが取り組む大型観光キャンペーン「デスティネーションキャンペーン」が栃木県内で始まる二〇一八年四月に間に合うよう要望していくという。

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