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白老産フレッシュキャビア30グラム入り商品 |
白老町竹浦のスタージョン白老(菅野碩国代表)は養殖したチョウザメの卵でキャビアを生産、「しらおいフレッシュキャビア」の名で札幌のレストランに出荷した。町の新たな特産品として注目を集めそう。
菅野さんは、自宅庭に温泉を活用した水槽で、北電総合研究所から幼魚2100匹を導入し3年間、飼育方法を共同研究した。2004年9月からチョウザメの成熟卵を確認しキャビア作り開始。抱卵したチョウザメの見分け方、キャビアの生臭さの除去など試行錯誤の末にフレッシュキャビアを完成した。通常のキャビアは保存期間を長くするため7%から10%の塩分で塩漬けするが、菅野さんは半分以下に抑え、体に優しいという。
ランス料理のシェフ・三國清三さんが試食。「本場に勝るとも劣らない味」と折り紙を付け、JRタワーホテル日航内のレストラン「ミクニ」で購入。クリスマスパーティーでの使用も約束している。
菅野さんは現在、ベルーガ(オオチョウザメ)とスターレット(コチョウザメ)の交配種ベステルを500匹飼育。これは8年で成魚となり、9年間ほど抱卵する。9基の水槽で年齢に応じて水槽を移動、温度調整で抱卵を促すなど工夫をした。昨年は30匹、今年はこれまで15匹で、年間30匹前後が抱卵する。1匹から800グラムから1キロの卵が取れる。フレッシュキャビアは30グラムのパック詰めにして販売する。
チョウザメはカスピ海と周辺の河川に多く、キャビアはロシア産かイラン産がほとんどで、フレッシュキャビアは原産国でしか食せない幻の珍味という。