Draft King Special Interview 新ヴォーカリストオーディション〜バンド再生へ
取材/文:高島幹雄 公開日:
Draft King
Special Interview
新ヴォーカリストオーディション〜バンド再生へ
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2012年に解散したステレオポニーのNOHANA(ベース)とSHIHO(ドラムス)、サポート・ギターだったMAOで結成。その後、オーディションで選ばれたヴォーカルのericaを加えて、2013年に活動を開始したDraft King(ドラフトキング、通称:ドラキン)。2014年3月に開催した渋谷・CLUB QUATTROでのワンマンライヴを大成功に収め、2015年3月リリースのカヴァー・シングル「贈る言葉」も大きな話題に。この年の11月からONE☆DRAFTとの2マンを皮切りに年をまたいでの5か月連続主催ライヴなど順風満帆な活動を展開してきたが、今年2016年6月にericaが脱退を発表し、バンドは激震。そんななか、9月29日にはゲスト・ヴォーカルを迎えての主催ライヴ、そしてヴォーカル・オーディションと、バンド再生の真っ只中にいる今、Draft Kingの3人にインタビュー(取材日:2016年9月18日)。
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【応募資格】
15歳〜25歳の女性
※20歳未満の方は保護者の同意が必要です。
・歌う事が大好きな人
・責任感のある人
・キリンが嫌いではない人
【応募方法】
1. 履歴書
2. 上半身、全身の写真各1枚(いずれも3か月以内に撮影されたもの)
3. 自身が歌った曲を録音/録画したCD、DVDなどの再生メディア。
4. ※歌う楽曲のジャンルは問いません。
以上を同封の上、下記まで郵送下さい。〒152-0012
東京都目黒区洗足1-5-5 1F
株式会社cuebi「Draft Kingボーカルオーディション」係まで
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【応募締切】
2016年10月31日 当日消印有効書類選考の上、一次通過者には12月上旬、渋谷・eggmanにて実演審査予定。Draft Kingのメンバーによる演奏で実際にDraft Kingの楽曲を歌っていただきます。
※実施日程及び会場、実施内容などは変更する場合がございます。予めご了承下さい。
──最初からのこの話で……話しづらいこともあると思うのですが、6月にあったericaさん脱退発表から伺えればと思います。
SHIHO ericaから悩みの相談はあって、でもDraft Kingにとって大切な存在なので、一緒に頑張っていこうって話していたんですが……。
NOHANA 前から、ericaの悩みとか葛藤は聞いていました。そんななか、昨年11月からの5か月連続主催ライヴを通してバンドの絆が固まって、それで3月に渋谷のWWWで良いファイナルを迎えて、「よっしゃ! これからも頑張っていこう」って、打上げはスタッフさんが帰った後もメンバー4人だけで焼き鳥屋さんで熱くなって、私も泣きながら「これからだぜー!」って言ってたんです。でも、次の日にericaから話があるって連絡が来て、呼ばれて行ったら、メンバーもみんな、そこでericaの気持ちを知らされて……。昨日まで楽しそうにライヴしていたので、最初は意味がわからなくて、またドッキリなのかなとか思ったんですけど、それは本当の話で。その後も何度か話をしたんですけど、今回はericaの気持ちが変わらなくて、そのままだと自分たちバンドも前に進めないし、事務所のほうもどうにも出来ないって言われて、ericaが辞める方の決断をして、6月に発表したんです。
──それで所属していた事務所からも抜けることになったんですね。
NOHANA ヴォーカルがいないバンドは事務所には残れないみたいになって、事務所との話も突然でしたね。その時は、ああそうか……また何もなくなっちゃうのかって不安に思ったんですけど、それはそれで新しいチャンスかなって思って、前向きにはとらえましたね。
──ericaさんがラストになった8月7日の渋谷・eggmanはすでに自主開催だったんですね。
NOHANA ericaの脱退が決まった時にはまだライヴが決まっていなかったので、これで何もなしに終わりますっていうのはファンの方たちにも申し訳ないと思って、最後にちゃんとやって終わろうってなったんで……。実質、事務所を離れた時期だったんで、私がブッキングして(微笑)。
──eggmanはホーム的なライヴハウスなんですね。
NOHANA はい、Draft Kingが初めてワンマンをやった場所でもありますし、1年間にeggmanだけで20本以上ライヴをやった年もありました。
──ericaさんがヴォーカルとして入ったのもオーディションでしたが、今回も新しいヴォーカルをオーディションで決めようって思った理由はあるんですか?
NOHANA 理由はあまり考えたことはなかったですね(微笑)。
SHIHO でも、いろんなヴォーカルが見られるだろうなっていう期待もありつつ、お世話になってるeggman(実演審査の会場でもある)で面白い感じでできるんじゃないかなって思って楽しみです。
──MAOさんはオーディションに関してはどう考えてますか?
MAO (審査を)あまり堅苦しくない感じで見たいです。
NOHANA & SHIHO MAOがいちばん堅苦しい(笑)
MAO (笑)。応募してくる子たちはすごい緊張しながら審査に来るんだろうなって思って、それを和ませなきゃなって思います(微笑)。緊張していると良い部分が出なくなっちゃうんで。
──メンバーそれぞれ異なるかもしれないですが、求めるヴォーカル像ってありますか?
SHIHO 正直言って、ロックをやりたいっていう子を求めているわけではないですし、うーん……辞めないコ(笑)。
NOHANA & MAO それ、切実〜(笑)。
SHIHO 純粋に歌が好きで、いろいろやってみたい子が良いかなって思ってます。絶対にロックしか歌いたくないっていうよりも、いろんな可能性がある方が自分たちにも良い刺激になりますね。あとはヴォーカルでグッと平均年齢を下げてもらって(笑)、若いパワーをもらえればって思ってます。
MAO ちゃんと目標を持って、一緒に進んで行けるコが必要だなって思います。
NOHANA こうやってオープンにオーディションをやるのは初めてなので、ここでヴォーカルを決めたいとは思ってても、正直、ここで決まるかどうかもわからないなって思ってはいます。妥協して決めても意味がないので。でも次はないと思ってこのオーディションはやっているんで。本当、良いコにめぐり逢いたいって、一緒に夢を追える仲間を見つけたいと思います。
──新ヴォーカルが決まってから後のDraft Kingとして描く未来像、またバンドのパートとしてこうありたいとかっていうのはありますか?
MAO 新しいヴォーカルの子が歌いやすい環境を作る努力はしなくちゃって思ってます。ギタリストとしては……もうちょっと目立てるようにがんばりたいなって思います(笑)。
SHIHO (NOHANAとは)前のバンドのときから10年一緒にやってて、大きな舞台に立ちたいっていう夢はあるんですけど、最近はもっと先までずっとDraft Kingでいることっていう目標の方が大きいんです。もう10年、もう20年っていう……。(NOHANAが)そこまでベースを弾いてるかわからないですけど(微笑)。
NOHANA 20年後っていったら私47歳だよ。ビックリした(笑)。
SHIHO そういう方が最近強くて、その中に大きな舞台でっていうのはあるんですけど、今度入ってくるヴォーカルと一緒にDraft Kingとして続けていけるようなバンドになりたいと思ってます。ちゃんと長く続けていけるバンドになりたいですね。ドラムは……自分くい悔しい思いもしたことがあるし、他に上手いコがたくさん出てきて、ヤバいなって思うんですよ。自分はすごい下手だなって思うけど、ドラムはずっと続けたいって思える唯一のことなんです。
NOHANA 私は最年長なんで、歳的にもガールズ・バンドっていうとちょっと焦るんですけど(微笑)、今またイチからいろんなことを自分たちでやり始めているので……Draft Kingになってブッキングとか物販のグッズを自分たちでやるようになって、人と関わることが増えたんですよ。ステレオポニー時代ってスタッフさんがいっぱいいて、環境が出来上がり過ぎていたんで、ライヴをやることだけで頭がいっぱいだったんですけど、今はもうそれ以外のことも必死で。でも(直接的に)関わってくる人がより増えたんで、それはファンの人もですけど、そういう人たちにも恩返しできるようにしていきたいなって思います。ライヴにしろイヴェントにしろ恩返ししつつ、大きくなっていきたいなって思いますね。ベーシストとしては……(微笑)、10代でベースを始めた時に10年後も弾いてるって思わなかったんですよ。私はそんなにやらないだろうって思ってバンドを始めたんですけど、でも今になると、やめられなくて。そう思わせてくれるのは、「NOHANAのベースが好きだよ」って言ってくれるファンの人とか、友達も親もですけど、応援してくれる人たちがいるからっていうのが大きくて、だから応援してくれる人がいる限りは頑張って弾き続けたいなって思ってます。いなくなったら「じゃあ!」って言って逃げます(笑)。
──ベースを始めた時期の話が出たところで、楽器はいつ、どんなきっかけから始めたんですか?
NOHANA 高校生のときなんで15か16歳ですかね。バンドとしてはORANGE RANGEさんが好きで、沖縄の魅力にもハマって、旅行に行った時に地元のインディーズ・バンドのストリート・ライヴを見て、そのベーシストが女性で、女の人でもベースを弾くんだっていう衝撃を受けて始めたんです。
SHIHO ドラムをやるきっかけを話すとすごい長くなるんで(笑)、簡単に話すと、高校生の時に「一緒にバンドをやろう」って勧誘されて、無理矢理連れて行かれたスタジオで練習していた先輩バンドのドラムに魅かれたのがきっかけでしたね。16歳くらいだったと思います。
MAO 私は中学1年生の時に音楽室にあったアコースティックギターを興味本位で触ってから好きになって、ギターの教室に通わせてもらいました。
──でも、きっかけは別々の場所で楽器を始めたメンバーが集まってっていうのもひとつの奇跡的なめぐり合わせだと思うんですよね。
SHIHO 自分たちは人に恵まれてるなって思いますね。最初もそうだったし、今もそうだし。
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