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 テレビ東京の人気番組「世界ナゼそこに? 日本人」で、世界平和統一家庭連合(旧・世界基督教統一神霊協会=統一教会)の信者が不適切な形で多数回にわたり出演しているなどとして、全国霊感商法対策弁護士連絡会が先月、同局に事実関係や出演の経緯などについて回答するよう申し入れたことがわかった。局側は「きちんと取材した結果に基づいたもの」と回答している。

 番組は、海外に渡って生活する日本人の姿を、その経緯やプロフィルなどとともに紹介する内容。申入書では、複数回の番組で出演者が信者であることなどを隠し、虚偽の事実を交えて物語を創作したと指摘。テレ東は今月8日、創作は一切ないと否定するとともに、「出演者を信教、信条によって差別することはない」と回答した。

 テレ東広報部は朝日新聞の取材に、「取材の過程で信者だと把握して放送した回もあったが、番組内容に虚偽はない」と説明。連絡会の渡辺博弁護士は「回答には納得できず、直接訪れて再度申し入れる。放送倫理・番組向上機構(BPO)に対しても今後どう訴えていくか協議したい」と話した。