埼玉、栃木、群馬の3県境に設置された県境くいのプレートに刻まれた自治体名を示す(左から)大橋良一加須市長、栗原実板倉町長、鈴木俊美栃木市長 |
全国的にも珍しい「平地の3県境」に接する加須市、栃木県栃木市、群馬県板倉町の2市1町は31日、不明確だった境界を正式に確定する行政区域境界確認書に調印した。加須市の大橋良一市長は「行政界を確認することは大変重要なこと」と話した。
3県はかつて渡良瀬川が境界だったが、洪水対策で1910(明治43)年から国が実施した河川改修で流路が変わり、正確な境界の位置があいまいになっていた。
全国の3県境は大半が山間地や河川の中にあり、埋め立てで平地になった同所は3県境を簡単に行き来できるスポットとして訪れる人も増えている。
2市1町は15年1月から、3県や国土地理院のアドバイスを受けながら協議を進め、今年1月に合同で境界測量を実施。2月9日に県境・行政界を確認した。
県境点に打たれたコンクリート製のくいには「三県境界」の文字と加須市、栃木市、板倉町の各自治体名、「北緯36度12分27秒、東経139度39分50秒」と位置を刻み込んだ記念プレートが設置された。
今後は案内看板を設置し、駐車スペースを整備するなど観光スポットとしてPRしていく。