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『ハンブルボーイ』制作発表
2004.09.14
写真/夏木マリ

夏木マリ
 人気グループV6の井ノ原快彦が主演する『ハンブルボーイ』の制作発表が13日、キャスト6名と演出のG2が出席して行われた。イギリスの女流劇作家シャーロット・ジョーンズが手掛けた本作は、2001年に発表され、翌年にはウエストエンドで上演。2003年には全英ツアー、ブロードウェイ進出も果たした本格派のストレートプレイだ。
 研究に行き詰まり神経症を患う若き宇宙物理学者のフェリックスは、父の死をきっかけに故郷に帰省する。そこで、喪に服すことなく自由気ままに生きる母・フローラ、フェリックスの子供を秘密で育ててきた元恋人・ロージー、フェリックスに敵意を向けるロージーの父・ジョージらと再会する。お互いを傷つけあう母と息子、そして2人を取り巻く人々の生き方を通じて、人生の真実を問う人間ドラマだ。常に別の人生を求めて、満たされない日々を送る母親役は、夏木マリが演じる。


 「全編が罵倒、皮肉、嘘の嵐。でも、最後には心がピュアになって泣ける不思議な作品」と本作の魅力を語るのは、「日本の作家が育たないから、翻訳劇反対派」のG2。「本当の意味で、観客の心の胸ぐらを掴みたい」と抱負を語る。そんな彼が「理想のキャスティング」という今回のメンバーは、井ノ原・夏木のほかに、「舞台度胸がある」大路恵美、「役の年齢とは離れているが、想像してみるとばっちり」な三鴨絵里子、「大阪に仕込んでる秘密兵器」の蟷螂襲、「その辺のものを壊すくらいのパワーを作品に注入してくれる」ベテランの大谷亮介だ。
 出演者の中で最年少にして座長を務める井ノ原は、「観客の心を掴むためには、汗や涙を流しながら作らなくてはいけないと思ってる。本番も楽しみだが、まずは稽古が楽しみ」と期待に胸を膨らませている様子。夏木は、「難しい芝居だとは思ったが、自分が観たいと思うようないい作品だったので『やらせて下さい』とすぐに返事をした。もっと女として生きられる時に結婚し、夫と息子の間で疲れた地味な女性の役は、私にとってはやりがいのある新鮮な役」と話す。2人は舞台上では仲違いした母と息子を演じるが、会見では打って変わって仲のよい姿を見せた。
 また、作者のシャーロット・ジョーンズからのメッセージも披露された。「全世界に通じるテーマである、切なる願い、挫折した希望、破られた誓い、そして人生の再出発を描いた作品。この芝居の舞台となる田舎の庭が、日本ではどう表現されるのか楽しみ」。現在、彼女はアンドリュー・ロイド=ウェバーと組んだ新作ミュージカル『ザ・ウーマン・イン・ホワイト』の開幕に向けて準備を進めている。こちらは、ウエストエンドにて今月15日より上演予定。





公演データ
STAFF 作=シャーロット・ジョーンズ 演出=G2 翻訳=長谷川真実
CAST 井ノ原快彦/大路恵美/三鴨絵里子/蟷螂襲/大谷亮介 夏木マリ

【東京公演】
2004.11/7[日]− 28[日] 東京グローブ座


9/18(土)前売開始

全指S席8,500円/A席7,500円/B席6,000円

お問い合わせ=テレドーム東京(24時間テープ案内) TEL.0180-993-046/劇場 TEL.03-3366-4020

【大阪公演】
2004.12/3[金]− 5[日] 大阪厚生年金会館芸術ホール


9/19(日)前売開始

全指S席8,500円/A席7,500円/B席6,000円

お問い合わせ=テレドーム大阪(24時間テープ案内) TEL.0180-996-990/キョードー大阪 TEL.06-6233-8888

公式サイト
東京グローブ座=http://www.tglobe.net/





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