寝台特急ブルートレイン「北斗星」の最終列車が23日午前、終点のJR上野駅に到着した。現役ブルトレの最後の運行で、かつて列島各地を結んで活躍したブルトレの歴史にピリオドが打たれた。カメラを手にした鉄道ファンら約2500人(JR東日本発表)がホームで迎え、引退を惜しんだ。
最終列車は客車11両で定員188人。JR札幌駅を22日午後4時12分に出発し、23日午前9時25分、定刻通り上野駅に着いた。乗客が降りた後、車両基地へと向かう姿を見送ったファンからは「ありがとう」と声が上がり、乗務員も手を振って応えた。
ブルトレは1958年に登場。高度経済成長期はビジネスの足として活躍したが、新幹線や飛行機、夜行バスに押されて乗客が減少、廃止が進んだ。
北斗星は88年、青函トンネル開業に合わせてデビュー。今年3月に定期運行を終え、4月から臨時列車として、上野発、札幌発それぞれ週3日程度の運行を続けていた。JR東によると、改装を重ねた客車は製造から平均39年が経過。引退後は「基本的に廃車にして解体する」としていたが、譲渡の要望が寄せられており、前向きに検討しているという。(共同)