希の下宿先・高志のバイト先
輪子の店「天中殺」

大悟の妻・輪子が経営する中国料理店「天中殺」は、景気が良かったころは大繁盛していましたが、その後は景気が悪くなり店の規模を縮小して、輪子の占いも生業の一つとしています。宴会場だった2階はリフォームして「マ・シェリ・シュ・シュ」従業員に下宿として貸し、3階は池畑家の住居になっています。では、希が下宿し、横浜メンバーが集うお店でもある「天中殺」を紹介しましょう。

“中華街”イメージを、さらにふくらませて。
美術チームはデザインする上で大切にしたのは、希がはじめて横浜にやって来たときに異世界に迷い込んだような違和感。そして、西洋文化が薫るもう一つの<横浜編>メインセット「マ・シェリ・シュ・シュ」との対比です。横浜らしいもう一つの異国・中華街にお店の場所を設定し、美術スタッフみんなが思う「中華街」のイメージを持ち寄って、中華街をデフォルメしたカンフー映画に登場するような空間をデザインしました。能登とも「マ・シェリ・シュ・シュ」とも違う、街のにぎやかさ、雑踏感、そして建物の間から垣間見える外観が特徴です。
路地/1F・店舗
お店のロゴは、麻雀好きなオーナー・輪子の趣味から麻雀牌をモチーフにデザイン。
中華街の大きな通りからさらにいくつか路地を奥に入ったところ。
円形の入口は、中国料理店が建ち並ぶ中華街の中でも目立つように工夫。
能登から出て来た希が、まるで知らない異国にやって来たような世界観を、中華街のネオンや照明、雑多で狭い路地、建物の隙間からしか見えない感じをスタジオセットで再現。
路地の突き当たりには、「天中殺」所有の給水タンクがある。
その奥には、中華街らしくいろいろな中国料理店が並んでいる。
高志が可愛がっていた三毛猫は、この路地の住む常連さん。
テーマカラーは、赤と銀。
「天中殺」のテーマカラーは、中国料理店のイメージカラーの「赤」、そしてオーナー・輪子さんのクールでシャープなイメージから「銀」に決定。外観・内装ともにテーマカラーを基調に、アクセントとして黄色や緑・青を使っています。
珍さんと高志が着ている店の制服のロゴも、赤と銀の刺しゅうになっています。
店のヘソは、輪子のスペース。
お店のヘソにあたるセンターには、オーナーである輪子のスペースを設けました。副業の占いをしているときは、お客様のプライバシーを守るために幕を閉じます。普段は幕を開け、趣味の麻雀スペースとして活用。
かなり年季の入った麻雀牌が、輪子の麻雀好きを物語っている。
裏方の厨房は、グレーに統一。
お店の裏方である厨房は、華美な装飾は排して機能的に作られています。撮影で調理もできるセットになっており、本物の中国料理オーナーシェフである珍役の孫さんが腕をふるうことも。
2F・下宿(元宴会場)
希たちの部屋は、元宴会場。
お店の繁盛期には、活躍していた大小あわせて4つある宴会場も、不景気とともに客足も減り、空いていることが多くなってしまったため最低限のリフォームをして、夫・大悟の店の従業員たちの部屋として社員割引価格で貸しています。
クリスマスやバレンタインのような繁盛期や、パティシエ修業の練習などで深夜帰宅になることも考慮し、各部屋にはミニキッチンを設置。奥には共有シャワームールもあるが、ゆっくりお風呂に入りたいときは隣りの銭湯を利用しています。