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 20日に起きた「記念Suica(スイカ)」をめぐる騒ぎは、JR東日本の見通しの甘さが発端となった。来場者を最大でも5千人と予測していたが、実際は9千人以上が押し寄せた。東京駅開業100年を祝う日に、自ら水を差したかたちだ。

 JR東は、記念Suicaの発売を知らせるポスターに「前日から列にお並び頂くことはできません」と告知。しかし実際は徹夜組も多かった。丸の内駅舎前に並ぶ購入希望者が目立ち出したのは、19日昼ごろ。JR社員らは周辺に同じポスターを貼るなどしたが、「当日に並んでください」とは特に注意しなかった。20日未明には希望者が約1500人に急増した。JR東東京支社の広報担当者は「収拾がつかず、(列に並ぶのを)断れるような状況ではなかった」と話す。

 駅地下街のシャッターが開いた午前4時前、計画通りに先頭の約700人を地下部分へ誘導。地上に残る約800人の一部も、地下へ誘導された。