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 約1350匹のニホンザルが生息する大分市の高崎山自然動物園で、1匹のメスザルが頭角を現しつつある。群れの序列で上位のオスの定位置に陣取るなど、「オス社会」のしきたりを覆す振る舞いを続ける。「初のメスのボスが誕生するのでは」。職員からはそんな声も聞かれる。

 メスザルの名前はミルサー。高崎山にある二つの群れのうちC群(約710匹)に属する。年齢は15歳。人間なら40代後半だ。

 高崎山のサルは群れの中で力関係を順位付けする。失踪騒ぎで注目されたベンツはB群でボスを務めた後にC群でも1位に就き、今年ベンツが死亡認定された後は、側近だった当時2位のゾロメがボスに就いた。ベンツもゾロメもオス。序列に入るのはこれまでオスだけだった。