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韓国食材&調味料 KOREAN Foods & Seasonings

大麦
ポリ


 日本語で「麦(むぎ)」というと、大麦、小麦、ライ麦、燕麦(えんばく)など、「〜麦」のつく類似穀物を総称するが、韓国語ではこのような総称はなく、それぞれ大麦なら(ポリ)、小麦は(ミ)、ライ麦は(ホミ)、燕麦は(クィリ)といった具合に、別々の呼び方をする。

韓国における大麦の分類
    大麦は、韓国では大きく次の二つに分類されている。

  • (コッポリ)…皮麦(かわむぎ)。
    二条大麦の系統で、皮が実にくっついていてはがれにくい品種。耐寒性が強く、主に慶尚道(キョンサンド)地方で栽培される。朝鮮半島には古く中国からもたらされたといわれる。

  • (サポリ)…裸麦(はだかむぎ)。
    六条大麦の系統で、皮が実からはがれやすい品種。比較的耐寒性が弱く、全(チョル)羅(ラ)道(ド)地方で多く栽培されている。日本からもたらされたといわれる。

     また、種をまく時期によって、「春まき」「秋まき」に分けられることもある。韓国では大部分が「秋まき」だが、冬の寒さが厳しく冬越しが困難な地域(京畿道(キョンギド)北部、江原道(カンウォンド)〜中部の山岳地帯の一部)では「春まき」が栽培されている。
韓国の市場で売られている麦

大麦の使われ方.1  〜ヨッキル
ヨッキルム 良質の大麦は、発芽後すぐに乾燥させて麦芽を作る。この乾燥麦芽のことを韓国語で「ヨッキル」()といい、ビール、コチュジャン、水飴、シッケ(:韓国式甘酒)などを作るうえで重要な材料となる。また、一般家庭用のヨッキルも多く市販されており、これを使ってコチュジャンやシッケなどが家庭でも手作りされる。

大麦の使われ方.2  〜ミスッカル
 もうひとつ、大麦を使った韓国のポピュラーな食品に、「ミスッカル」()または「ミシッカル」()と呼ばれる、独特なものがある。
 これは、米粉、麦粉、豆粉などを混ぜ合わせた、いわゆる「穀粉ミックス」のことで、原料はそれぞれ蒸すか炒るなどの下処理が施されている。これを水や湯、牛乳などで溶いて、好みで蜂蜜や砂糖を加え、朝食や間食にする。
 ミシッカルはもともと韓国で食されてきた伝統食品だが、最近の健康ブーム、ウェルビーイングブームで再脚光を浴び、ワンランクイメージを上げた「膳食」(:ソンシッ)という名で、高級デパートで販売されるようにもなった。原料も従来の穀類に加えて、はとむぎ、玄米、とうもろこし、黒米、黒豆、ごま、えごま、山芋、青菜、抹茶、落花生、くるみ、栗、銀杏、昆布、松葉、よもぎなど、実にさまざまなものが取り入れられ、各人の体質や季節、体調に合わせて配合される。
ミスッカルのお店 穀類を混ぜてミスッカルにする 粉砕されたミスッカル
↑韓国のミスッカル売り場(お店)ではいろいろな穀類を混ぜ合わせて粉状に挽いてもらえる。

大麦の使われ方.3  〜料理
    その他、大麦を主材料として使う韓国料理には、次のようなものがある。

  • ポリバ):麦飯。
    日本の「麦飯」のイメージよりも麦の配合率が高く、米と大麦を半々に混ぜたり、大麦100%で炊くこともある。近年の健康ウェルビーイングブームで、麦飯とテンジャンチゲ(:豆腐などが入ったみそ味のチゲ)、ナムなどを組み合わせた「麦飯定食」(:ポリバチョンシ)が人気を呼んでいる。
  • ポリスダン):麦団子入り冷たいデザート。
    大麦を炊いて団子に丸め、緑豆澱粉をまぶして茹でた後、冷たいシロップに浸したもの。
  • ポリチャ):麦茶。
    皮麦をフライパンなどに入れて弱火にかけ、表皮がうっすら焦げるくらいまでじっくり炒ったものを、熱湯に入れてしばらく煮出して作る。現在の韓国では、冷たい飲み物としてはミネラルウォーターがもっともポピュラーだが、少し前までは、薄めに煮出した冷たい麦茶が一般的であった。
ポリパプ(麦飯)
ポリスダン


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