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スポーツ
【舞の海の相撲“俵”論】日本人横綱のいない土俵が映し出す「国柄」
日本人横綱はもう誕生しないのか。
朝青龍、白鵬、日馬富士、そして鶴竜と、4代続けてモンゴル出身の横綱が生まれた。
横綱は時代の象徴でもある。経済成長とともに輝いた大鵬、バブル絶頂期に活躍した千代の富士、平成の名横綱貴乃花。最高位に就く者には日本人の誰もがあこがれる強さがあった。
このところ毎日のように「日本人力士がふがいない」と言われる。
世の中が便利になり、教育も変わった。一人一人の権利意識が強まり、「頑張らなくていい」「勝たなくていい」文化になってしまった。家族の単位で見れば、親と子の関係が希薄になり、個人主義が広がった。
春場所中に引退したブルガリア出身の琴欧洲の言葉が忘れられない。「親に仕送りするために相撲界に入ったのに、日本人はどうして入門してからも親に仕送りをしてもらうの。おかしいね」
彼が入門を決意したのは交通事故にあって働けなくなった父の代わりに、家計を助けるためでもあった。強くならないまま国に帰ることができようか。果たして、大関に昇進し、優勝もした。
暴行騒動で突然引退した朝青龍に人情家の一面を見たこともある。
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