2010年6月、千葉県幕張海浜公園で2万人のオーディエンスを熱狂させた「BIG BEACH FESTIVAL '10」から早くも1年。今年もまた、「BIG BEACH FESTIVAL '11」が行なわれようとしている。ダンス・ミュージック界の重鎮として知られるファットボーイ・スリムが仕掛ける、オフィシャル・ビーチ・フェスティヴァルの日本版。日本では3度目の開催となるが、東日本大震災の影響で人々の心が沈みがちな状況であるだけに、士気を高めるという意味でも今回は大きな意義がありそうだ。

80年代に在籍していた幻のバンド、ハウスマーティンズを出発点として、以後もビーツ・インターナショナル、フリーク・パワーと、過去にスタイルを変化させてきたファットボーイ・スリムといえば、紛うことなきUKダンス・ミュージック界の重鎮。特にビッグ・ビート、ヒップホップ、ハウス、スカ、ファンクなどあらゆるジャンルを超越したDJプレイには定評があり、ブライトンで主催するフェス「BIG BEACH BOUTIQUE」は、25万人ものオーディエンスを集めるモンスター・イヴェントとしてすっかり認知されている。いわば彼は、ダンス・ミュージックを知り尽くした人物なのだ。

だとすれば、「BIG BEACH BOUTIQUE」のマインドをそのまま直輸入した「BIG BEACH FESTIVAL」が、かつてない規模のパフォーマンスを実現できることにも充分納得できるのではないだろうか。今年は彼に加え、ハード・テクノ・シーンの重鎮カール・コックス、イビサ島の人気クラブ「Space」で9年間にわたってレジデントDJとして活躍し"KING OF SPACE"とまで賞賛されるスティーヴ・ローラーをはじめ、若手ながら躍進を続けるセス・トロクスラー、注目を集めるラテン・バンドのザ・キューバン・ブラザーズ、ターンテーブリストとしても評価の高いDJヨーダ、スイス出身のDJデュオ、ラウンド・テーブル・ナイツ、そして日本からもHIFANA、DEXPISTOLS、FPM、SATOSHI OTSUKIが参戦する。

ところで、「BIG BEACH FESTIVAL」のもうひとつ特徴的が社会意識の高さだ。たとえば会場内にエコ・ブースを設置したり、分別を徹底したゴミ・ステーションを設けるなど、明確な志が随所に確認できるのである。会場内の電力もバイオディーゼル燃料やソーラーパネルなどによって供給されるのだが、こうした考え方は福島第一原子力発電所の事故の影響で節電が叫ばれる昨今だからこそ大きな説得力を持つのではないだろうか。

ファットボーイ・スリムを筆頭とするトップ・アーティストたちによるリアルな音楽、そしてオーディエンスが実現するエコ・コミュニケーション。両者が一体化することによって、幕張海浜公園はこの夏の重要な拠点となるだろう。「BIG BEACH FESTIVAL」は、単なる音楽祭のレベルを超えたビッグ・パーティーなのだ。
▼Genre(ジャンル)：
HOUSE・TECHNO・HIPHOP・OTHER

▼Party Title(パーティータイトル)：
BIG BEACH FESTIVAL '11

▼Date（日時）：
2011.06.04

▼Place（場所）：
千葉県千葉市幕張海浜公園内BBF '11特設会場

●Live（ライブアーティスト）：
THE CUBAN BROTHERS

●DJs（DJアーティスト）：
FATBOY SLIM,CARL COX,STEVE LAWLER,SETH TROXLER,THE CUBAN BROTHERS,DJ YODA,ROUND TABLE KNIGHTS,HIFANA,DEXPISTOLS,FPM,SATOSHI OTSUKI

▲Entrance Fee（入場料）：
一般チケット：10,500円

▲Information（お問い合わせ先）：
BIG BEACH FESTIVAL事務局／24時間対応：0180-99-3602
オフィシャルサイト：http://bigbeach-fes.com/