フィギュア:涙の高橋大輔に一転、歓喜の知らせ

毎日新聞 2013年12月23日 23時18分(最終更新 12月24日 00時49分)

最後に代表に選ばれ涙ぐむ高橋大輔=さいたまスーパーアリーナで2013年12月23日、貝塚太一撮影
最後に代表に選ばれ涙ぐむ高橋大輔=さいたまスーパーアリーナで2013年12月23日、貝塚太一撮影

 フィギュアスケートのソチ五輪代表が23日、全日本選手権(さいたまスーパーアリーナ)の終了後に日本スケート連盟から発表され、男子では高橋大輔選手(27)=関大大学院=も3人の代表の中に名を連ねた。11月に右すねを痛めた影響が大きく、今大会はジャンプのミスが相次ぎ5位。「五輪はもうないんだろうな」と涙を流していたが一転、歓喜の知らせが舞い込んだ。

 「3人目」は、今大会3位の小塚崇彦選手(24)=トヨタ自動車=との争い。高橋選手は今大会は振るわなかったが、11月のNHK杯は優勝。世界ランキングや今季の最高得点も上回っていた。日本連盟フィギュア強化部では多様な議論があったが、小林芳子部長は「ソチでは複数のメダルを目指している。世界ランキングや今季の得点が五輪につながる」と、最終的に高橋選手の実績が決め手になったと説明した。

 発表後、リンクで行われた決意表明。高橋選手は興奮してか鼻息が荒く、やがて目を潤ませた。「昨日までは絶望していたんですが、この発表の場にいられてうれしく思います」と声を絞り出した。

 だが続けて「今までの生ぬるい自分ではなく、追い込んで追い込んで、メダルを目標にできるだけ日本に貢献したい」と宣言。前回のバンクーバー五輪で日本男子初の銅メダルを獲得した第一人者が、3度目の大舞台に挑む。【石井朗生】

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