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小金井二中
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もう16年も前の1990年の出来事でした。
  集英社発行の「週間少年ジャンプ」に「燃える!お兄さん サイボーグ用務員さんの巻」という漫画が掲載されました。
 「これは明らかな差別だ!」と大阪府本部の用務員部会が集英社に抗議の申し入れを行い、
 @同号の店頭のみならず、家庭、飲食店にあるものを含めての回収、
 A謝罪広告の掲載などを求めました。
 集英社は「学校用務員さんの仕事を教師の仕事より低く描き、当作品全体が、明らかに差別と偏見そのものでした」として、
 @編集部の責任者を対象とした緊急研修会を実施し、
 A「ジャンプ」誌上でお詫びと回収のお知らせをし、
 Bお詫びの社告の広告を掲載しました。
 13年もたった今でも、この漫画を読んで頭にきます。
 「笑い」の中でつい陥りやすい落とし穴なのだとも考えますが、
 「足を踏んだ人はそのことをすぐ忘れるが、踏まれた人はいつまでも忘れない」
 のであって、今後、絶対に、このようなことがあってはいけないのだと思っています。

◆「燃える!お兄さんサイボーグお兄さんの巻き」◆

          『お詫び』
 小社発行「週刊少年ジャンプ」第45号(10月22日号、10月9日発売)に掲載した「燃える!お兄さんサイボーグ用務員さんの巻」は、学校現業職員(学校用務員)さんの仕事を教師の仕事より低く描き、当作品全体が、明らかに差別と偏見そのものでした。
 これにより、学校現業職員(学校用務員)さんとそのご家族の方々に、多大なご迷惑をおかけしましたことを、心からお詫び致します。
 これまで、皆様方が、教育現場における職務内容の明確化、職名の民主化、法的位置づけ等のため、長期にわたりご努力を続けられてきたことを、日教組、自治労等のご指摘もあり、恥ずかしながら新たに認識致しました。
 これを踏まえて、@自治労大阪府本部現業評議会(用務員部会)の方がたをお招きして、全編集部の責任者を対象とした緊急研修会を行い、A「週刊少年ジャンプ」第51号(11月20日発売)誌上で、お詫びと読者への呼びかけ、回収のお知らせを掲載し、B11月21〜23日の読売新聞全国版の「週刊プレイボーイ」の広告スペースをさいて、お詫びの社告を掲載させていただきました。
 今後、人権・差別の意味を正しく認識し、出版活動を通じて、平等な明るい社会環境づくりに微力をつくすことを、改めて決意し、努力してまいる覚悟です。
 追伸なお、当該号の回収本が、当初の予想をはるかに上まわる数量に達したため、その対応に忙殺され、このご案内が遅れましたこと、重ねてお詫び致します。
   株式会杜集英社
     週刊少年ジャンプ編集部

「少年ジャンプ」で用務員。差別問われる、「人権」への姿勢。
                    (しんぶん自治労・1990年11月1日号)

 青少年に圧倒的な人気を持ち、500万もの販売部数を誇る雑誌で職業差別が行われた。
 【大阪府本部発】「週刊少年ジャンプ」(10月22日号)に掲載された「燃える!お兄さん」(佐藤正作)が学校園用務員に対する蔑視と偏見に満ちており、その差別を助長・拡大するとして、大阪府本部、同学校園用務員部会は10月17日、集英社(東京都千代田区)に抗議申し入れを行い@同号の店頭のみならず、家庭、飲食店にあるものをふくめての回収A謝罪広告の掲載などを求めた。
 集英社からは中野登編集総務部部長をはじめ5人が、自治労からは西岡哲朗大阪府本部現評副議長ら7人が出席。中野部長は「出張から帰って見るなり、アゼンとした。深くおわびしたい」と述べた。現場の責任者として後藤広喜編集長は「すぐに作者をふくめて全体会議を開いた。その結果、用務員の職業内答、任務を深く認識していなかった。この作品は職業差別にあたると判断し、深く反省している」と語った。さらに同誌上での謝罪広告の用意のあることもつけ加えた。 しかし、いまだに同誌を玄関ロビーに展示している集英社に対し、中村現評事務局長は「抗議を受けて初めて気づいたとは……。チェック機能はどうなっているのか」とその姿勢を質した。また西岡副議長はまだ『小使いさん』扱いをされている所もあるとしたうえで「たまたま用務員について差別表現をしたとしかとらえていない。現実に差別が存在していて、この作品によりそれが助長・拡大しているという意識が感じられない。このままでは二度と同誌では用務員を扱った作品が出ないのでは……。人権問題を真正面からとらえていないからこそ、臭いものにはフタをするということになる」とつめよった。
 同社が用意した自治労への「お詫び」、読者への謝罪文についても「納得できない」(中村事務局長)とし、社の考え方を文章で回答するよう求めた。


少年ジャンプ謝る 先月22日号「用務員差別」と回収へ
                       (朝日新聞 1990年11月14日号)

 10月9日に発売された集英社(東京都千代田区)の「週刊少年ジャンプ」45号(10月22日号)に掲載された漫画が学校用務員に対する差別を助長、拡大するものとして、自治労大阪府本部などが抗議、集英社は漫画に差別と偏見があったと認め、11月20日発売の同誌51号で謝罪文を掲載するとともに、45号の回収を呼びかけると回答していたことが13日わかった。
 この漫画は、佐藤正さん原作の「燃える!お兄さん」の「サイボーグ用務員さんの巻」(全15ページ)。自治労大阪府本部と同本部学校園用務員部会は、「用務員を『ただの働くおっさん』『バカ職員』と表現し、全編にわたって用務員の仕事と存在を否定、学校園用務員とその家族に対し、屈辱を与えるもの」として、10月18日、集英社を訪ね、見解を求めた。
 これに対し集英社側は編集総務部名で「この読み切り作品は、用務員さんの仕事を教師の仕事より低く描き、差別と偏見があると認め、学校園用務員さんとその家族の方々、また清掃事業に携わる方々に、多大なご迷惑をおかけしましたことを率直におわびします」との見解を11月初め、文書で回答した。
 「週刊少年ジャンプ」の発行部数は約500万部。書店の店頭には残っていないことから、集英社では該当号を郵送してもらえば、引き換えにシャープペンシルを送るとしている。
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