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主な要人の来日日程

要人来日日程(平成10年)




江沢民国家主席訪日
(訪日全体の概要)


平成10年12月

1.日程概要(11月25日~30日)

 28日まで東京で諸行事に参加し、その後、仙台、札幌を訪問。

25日 夕方到着。総理夫妻主催非公式夕食会。
26日 元総理等との懇談。歓迎行事。御会見。首脳会談。宮中晩餐。
27日 両院議長主催朝食。政党代表との会見。レセプション。視察。総理夫妻主催晩餐会。
28日 講演。御訪問。経済団体主催昼食会。記者会見。仙台へ移動。知事・市長主催歓迎宴。
29日 魯迅の碑、東北大学視察。札幌へ。農園、牧場視察。知事・市長主催歓迎宴。
30日  農業専門家等との会見。札幌発帰国。

2.全体的評価

(1)日中平和友好条約締結20周年の記念すべき年に、史上初めての中国国家主席公式訪日が実現し、小渕総理との首脳会談では率直で突っ込んだ意見交換が行われた。首脳会談を踏まえて、「平和と発展のための友好協力パートナーシップ」の名の下に、「日中共同宣言」をとりまとめ、その具体的な日中協力の内容(33項目)を「共同プレス発表」の形で発出し、日中両国が共通の目標に向け共に行動する枠組みを示すことができた。また、今後の日中協力を象徴する環境保護及び青少年交流に関しては、個別に文書を作成した。

(2)今次訪問は、本年秋の主要外交日程の最後を飾るもの。韓国、米国、ロシア及び中国といった国際社会における重要な役割と責任を有する国の間で、密接な意思疎通が図られた。

(3)首脳会談以外でも、我が国各界関係者との会見や講演、地方訪問の際の視察などを通じて、幅広い人々が江沢民主席と接触することが出来、日中両国間の円滑な意思疎通に資するものとなった。

(4)中国側は、首脳会談をはじめ一貫して歴史と台湾の重要性を強調していたが、首脳会談後は、率直な意見交換ができ有意義であった旨を強調。また、記者会見において、今次訪問について友好協力パートナーシップ樹立によって日中関係は新たな段階に入ったとの評価をしている。

3.小渕総理との首脳会談概要

 26日午後約2時間にわたり、少人数会合と全体会合とに分けて行われ、両首脳間で率直な意見交換が行われた。少人数会合においては、日中関係全般、歴史、台湾について意見交換し、全体会合においては、日中関係の全般的評価、日中経済貿易関係、円借款、青年交流、環境協力、北京・上海高速鉄道、国際犯罪、安保・防衛交流、洪水、WTO、トキ、朝鮮半島について幅広く意見交換を行った。

4.日中共同宣言及び共同プレス発表等

(1)共同宣言
 中国国家主席の初の訪日に際し、国際情勢、地域問題及び日中関係全般について広範な共通認識を共同宣言として発出。「平和と発展のための友好協力パートナーシップ」の確立を宣言した。
(イ)国際情勢認識として、国連の役割への積極的な評価、安保理を含む改革を行うことへの賛同等を確認。更に、核兵器の究極的廃絶、核兵器の拡散反対、一切の核実験と核軍備競争の停止に言及。世界の平和と発展に積極的貢献を行う旨を確認。
(ロ)地域情勢認識として、地域の紛争の平和的手段による解決、アジア経済への両国の出来る限りの貢献等に言及。
(ハ)更に、二国間関係の中で、日中共同声明と日中平和友好条約が日中関係発展の基礎であることに触れると共に、歴史、台湾以外に、毎年の首脳訪問、ホットラインの設置、青少年交流の強化、我が国の経済協力に対する中国側の謝意、中国のWTO加盟支持等に言及。

(2)共同プレス発表
 二国間関係における協力と国際分野における協力とを併せ、合計33項目の協力事項を掲げた。二国間関係では、北京・上海高速鉄道、シルクロード文化遺跡の保存等の具体的項目にも触れており、国際分野における協力でも人権、不拡散等以外に治安・警察交流等にも触れている。また、日本の対中円借款「後2年分」を中国側が高く評価すること、朝鮮半島の平和と安定の維持のための関係国の積極的な努力を両国が支持すること等にも言及。

(3)青少年交流に関する協力計画
 1999年度から2003年度までの5年間で1万5千人の青年交流の実施、若年行政官・経済人の訪日研修計画、中国の高校生の訪日招請等、質量両面での拡充で一致。

(4)環境協力に関する共同発表
 日中環境開発モデル都市構想、環境情報ネットワークを軸に、これまでの両国の協力成果を確認した上で、今後更なる協力を進めることで一致。

5.その他の日程

(1)小渕総理夫妻主催非公式夕食会
 訪日初日(25日)の夜に夫妻同士の少人数による親密な雰囲気の中での交流が実現。

(2)早稲田大学における講演
 28日、「歴史を鏡として、未来を切り開こう」と題して講演。日中関係は平和と発展のための友好協力パートナーシップを確立する点で一致しており、新たな発展段階に入ろうとしている旨言及しながら、日中関係の重要性を強調。具体例に触れながら、日中関係の長い歴史、相互尊重、相互学習の伝統に言及すると共に、過去の不幸な出来事についても直視し、歴史的教訓をくみ取るべき旨述べた。

(3)記者会見
 28日、日本記者クラブにて記者会見。今次訪日で重要な成果を得た旨強調し、日中関係は必ずや新たな発展に向かう旨発言。

(4)地方訪問
 28日から30日にかけて、仙台と札幌を訪問。仙台では魯迅の碑と東北大学を視察、札幌では農園、牧場を視察すると共に農業専門家等と会見。江沢民主席と我が国国民とが互いに接触する機会ができ、相互の理解が進んだことは有意義。



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