【ローマ=石田博士】ローマ法王庁(バチカン)は5日、聖職者による子どもへの性的虐待問題について、フランシスコ新法王が「断固とした対応をとる」と表明したことを明らかにした。
法王庁の声明によると、法王はこの日、バチカンのゲルハルト・ミュラー教理省長官と会談した。カトリックの教義を担う長官に対し、法王は、性的虐待の被害者を保護するとともに、罪を犯した者に厳正な法的手段をとることを求めた。さらに、各地のカトリック司教会が指導的な立場でこの問題に関わるよう求めた。
性的虐待問題の被害者団体「SNAP」(本部・米国)によると、被害者は世界65カ国で1万2千人以上にのぼる。前法王ベネディクト16世は対応に乗り出し、被害者に直接謝罪するなどしたが、法王就任前の教理省長官時代に事件を把握しながら加害者の神父の処分を見送っていたなどの批判を浴びた。
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朝日新聞国際報道部