第7節フランスの「将軍」プラティニ

第7節
フランスの「将軍」プラティニ 〜15年目のサイン入りスパイク。私はこれで…

 プラティニといえば「将軍」、「将軍」といえばプラティニ。「将軍の後継者」ジダンの大先輩であり、フランスのモダンサッカーを代表する、伝説の名選手だ。
 フランスは、今回のワールドカップでは、意外にも残念な結果に終わってしまったが、いつ日か、また華麗な“シャンパン・サッカー”を見せてくれると、オレは固く信じている。

 さて、あれはまだ、オレが中学三年だったときの話だ。金曜日だというのに、たまたま学校が休みだったオレは、昼飯を食いながら、何気なく『笑っていいとも』を見ていた。シークレットゲストコーナーにプラティニが登場した。当時、そのコーナーの司会をしていたのが、明石家さんまさんだった。プラティニは、さんまさんに、履いていたスパイクにサインをして、プレゼントしたのだ!

このときオレは決心した。
「絶対に芸能界に入り、さんまさんと知り合いになる。そして、さんまさんの家に忍び込み、あのシューズをゲットする!!」


将軍、というより、厳窟王の話

 月日は流れ、ついにオレは、さんまさんの番組にレギュラー出演を果たした。オレが芸能界に入ったのも、あのコーナーを見たからに他ならない。さんまさんと知り合いになるという目標があったのだ。

 ある日、オレは意を決して、さんまさんに言った。
「あの時の、プラティニのスパイク、まだ持ってますか?」
 しばらく話をさせていただいた後、オレはさんまさんの口から信じられない言葉を聞いた。
「おう、やるよ」
 やった! ついに、オレの15年間の思いのたけが伝わったのだ。プラティニが将軍なら、このオレは、まさに平成の厳窟王といってよいだろう。

 …しかし、それからが長かった。

 収録で、さんまさんにお会いするたびに、オレはさんまさんに言い続けた。
「あの…スパイクは……?」
「あの…れ、例のブツは…?」
 そうこうする間に、数ヶ月が過ぎ去った。あれは大物芸能人の社交辞令だったのかな、それとも惜しくなっちゃったのかな、いや、そんなはずは…ないと思いたい!と思っていたある日、スタジオに行くと、あの日あの時テレビで見たスパイクが、オレの目の前にあった。15年ぶりだ。そう、このスパイクにたどり着くまで、オレは15年という月日を要したのだ。
 オレはかなりラッキーだったと思う。しかし、これはきっと、オレの思い込みの結果なのだ。思い込みが激しいのは、カッコ悪いと思うが、やはり思い込みは大切なのだと感じてしまう今日この頃だ。
 余談だが、さんまさんの家には、オレもまだ見たことのない、たくさんの超レア物サッカーグッズが眠っているらしい…。


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関連リンク
 もっと知りたいあなたのために…
・Yahoo! 2002年 FIFAワールドカップTMオフィシャルサイト
 http://fifaworldcup.yahoo.com/jp/pf/h/cp/fra/platini.html
・山本容子オフィシャル・サイト「私の愛したファンタジスタ」第12回
 http://kodansha.cplaza.ne.jp/y-yamamoto/rensai/
・日清食品カップヌードル隔週コラム「追いかけてジダン」
 http://cupnoodle.sportsnavi.com/column/
・プラティニのW杯全成績
 http://www.h2.dion.ne.jp/~hro/WCPMichelPlatini.htm

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