第３回ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）の準決勝が１７日（日本時間１８日）、サンフランシスコのＡＴ＆Ｔパークで行われ、日本代表はプエルトリコ代表に１―３で敗れたものの、先発の前田健太投手（２４＝広島）は５回１失点と踏ん張った。

　本大会の好投で米国での株が急上昇。ヤンキースが水面下で調査に乗り出すなどメジャー各球団が注目する一方、米メディアも「ケンタ・マエダ」を取り上げ始めている。

　米スポーツ専門局ＦＯＸスポーツは前田健に「マエダックス」との呼称をつけ、同局の放送番組の中でこう解説した。「ケンタ・マエダのピッチングは精密機械のように正確。まるで、かつてのグレッグ・マダックスのようだ。日本のマダックス、いや…。我々は彼のことを『マダックス』と『マエダ』をミックスさせて『マエダックス』と呼ぶべきであろう」

　グレッグマダックス氏（４６＝米国代表コーチ）は「精密機械」の異名を持つ３５５勝の大投手。米メディアが、メジャーで実績のない日本人投手を伝説の右腕になぞらえ、ここまで絶賛するのは極めて珍しい。それほど評価が高いのだ。

　前日会見で米メディアから「メジャー移籍に関心はあるか」と質問されると、前田健は苦笑い。ノーコメントとしながら、「メジャーの球場で投げるのは、いい経験になります」と語った。