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国際
シリア首都で連続テロ 35人以上死亡
2013.2.21 21:07
【カイロ=大内清】内戦が続くシリアの首都ダマスカスで21日、少なくとも4カ所で大きな爆発があり、国営テレビによると35人以上が死亡、数百人が負傷した。事実上の支配政党バース党の本部やアサド政権を支援するロシア大使館に近い地区では車爆弾が爆発。首都にある政府軍参謀本部にも同日、迫撃砲弾2発が撃ち込まれた。
ほぼ同じ時間帯に爆発が相次いでいることから、高度に組織化されたテロとみられる。政権側は反体制派の犯行だと非難している。
犯行声明は確認されていないが、シリアでは昨年以降、国際テロ組織アルカーイダとの関係が指摘される反体制派武装組織ヌスラ戦線などがテロ戦術を展開、最近は首都近辺での政府軍と反体制派の戦闘も激化していた。
中東の衛星テレビ局アルジャジーラによれば、死傷者の大部分は一般市民だとみられる。爆発でロシア大使館の一部が破損したが、館員に被害はなかった。
シリア内戦では今年に入り、反体制派の統一組織「シリア国民連合」のハティーブ議長が、事態打開のため政権側と直接交渉する意思を表明。エジプトの首都カイロでは21日から、対話の可能性を含む今後の方針を協議する反体制派指導部の会合が開かれている。
ただ反体制派内には、武闘派を中心に一切の対話を拒絶する声も根強く、今回の一連の攻撃も、対話機運の高まりを嫌う勢力によるものである可能性がある。
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