人里離れた山中に建つ「聖エステラ学院」は、良家の子女の中でも特に選ばれた者だけが入学できるという全寮制の名門校だったが、徹底した秘密主義によりその全貌は謎に包まれていた。
　孤児院育ちの主人公・犬上 勇稀人（いぬがみ ゆきと）は、ひょんな事からこの学院に転入することになり、そこで奇妙な噂を耳にする。それは、数十年前に起きた忌まわしい事件に起因するもので、学院内で行方不明者が出ると学生の中に不思議な力を持った“魔女”が現れるというものだった。
　そんな中、勇稀人は様々な苦悩や葛藤を抱える少女たちと出会い、彼女たちがこの世ならざる“魔女”の力を欲していることを知る……。

　物語の舞台となる「聖エステラ学院」は、表向きは良家の子女が通う名門校だが、その実態は没落した名家の子女を教育して世界中のVIPに「養子」として提供することを目的とした施設。
　学生たちは厳しい規律に縛られた窮屈な生活を強いられており、“魔女”の噂も明日への希望が持てない学生たちが畏怖と羨望を込めて語り継いでいるものだ。しかも、“魔女”の噂は数十年前に多数の死者を出したある事件が発端になっており、ほかにもこの学院には様々な謎が隠されている。
　そんな学院に転入した主人公は、そこで様々な少女たちと出会うが、彼女たちが“魔女”となったことから学院の秩序を崩壊させる大事件に巻き込まれてしまう。果たして“魔女”の力は本物なのか？ そして学院に隠された謎とは？