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【芸能・社会】

草なぎ 韓国”凱旋” チョナン・カン念願 ソウルで舞台公演

2013年1月31日 紙面から

 【ソウル石井知明】SMAPの草なぎ剛(38)主演で、日韓の俳優が共演する舞台「ぼくに炎の戦車を」が30日、ソウルの国立劇場で韓国公演の初日を迎えた。韓流ブーム以前から独学で韓国語を学び、韓国語読みの「チョナン・カン」としてもタレント活動を行ってきた草なぎ。「韓国で舞台に立つのが夢でした」と語り、凱旋(がいせん)ともいえる開幕に感無量の表情で喜びをかみしめた。

 「夢みたいです」。2月3日までの全6公演が売り切れ、韓国最大級の劇場に満員の1300人が詰めかけた。韓国映画に魅せられて韓国語を学び、フジテレビ系で深夜番組「チョナン・カン」が始まったのが01年。日韓友好への願いが込められた作品をソウルに届けた草なぎは、「人生においても大きな意味を持つ舞台に立っていると思う」としみじみ語った。

 本作は在日コリアンの演出家、鄭義信氏が作・演出を手掛け、昨年11〜12月に東京と大阪で初演された。1920年代の韓国で、草なぎ演じる日本人教師と、チャ・スンウォン(42)演じる放浪芸集団の男が、時代に翻弄(ほんろう)されながらも友情を深めていく物語だ。

 昨年、領土問題をめぐり両国に緊張が走った後の11〜12月に東京と大阪で初演され、反響を呼んだ。開演前の会見では、草なぎは「自然に出た」という韓国語を交えてきっぱりと言った。「日本と韓国は近い国です。友情を築き合うことが大切だし、きちんと築き上げられるということを一番伝えたい」

 草なぎは、チョナン・カンとしては02年に現地でCDデビューし、04年には全編韓国語の映画「ホテルビーナス」に主演。番組は10年に終了したが、11年には韓国のベストセラー小説を翻訳するなど、いつも韓国を見つめてきた。「今の活動はチョナン・カンの復活として捉えている。たくさんの俳優さん、特にソン・ガンホさんと一緒にお芝居したい」と語り、「SMAPのコンサートも韓国ではやったことがないので、やってみたい」と目を輝かせた。

 終演時は、韓国では珍しいというスタンディングオベーションも起き、草なぎは約5分間にわたって盛大な拍手を浴びた。

◆「ウルッときた」

 終演後、草なぎは「歓声にウルッときました。これは奇跡だと思う。韓国語も芝居も難しくて、逃げたくなるときもあった」と感無量の表情で話した。さらに「緊張したけど、友情がテーマなので慎吾が見てると思うと心が落ち着いた。100%の演技ができた」と香取に感謝。香取は「剛が『チング(韓国語で友)』と言ってくれるのは、友情より大きなものなんだ、と分かった」と感激していた。

◆香取慎吾も応援

 草なぎの勇姿を見届けようとSMAPの香取慎吾(36)がプライベートで駆け付けた。「つよぽんの作品は全部見てるけど今回はドラマ撮影で日本公演を見られなかった。時間が空いたので1泊で来ました」。自身は09年にニューヨークで三谷幸喜氏の舞台「トーク ライク シンギング」に出演。「海外舞台は特別だし(草なぎにとって)韓国はすごく大きなものだから大事な時間になるでしょう」と草なぎの気持ちを代弁した。31日は自身の誕生日。終演後は一緒に焼き肉を食べて祝ってもらい、「誕生日は絶対カレといたい!みたいな感じですよね。何やってんだろ…」とふと首をひねった。

 

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