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日めくりプロ野球09年11月

【11月23日】1991年(平3) 阪神、たけし軍団に逆転負け 翌年はロッテもやられた

01年12月、名球会−たけし軍団の試合で村田兆治投手に“お約束”の乱闘で殴りかかるビートたけし
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 【たけし軍団4−2ロッテ】5位大洋とも16ゲーム差をつけられ、2年連続最下位に沈んだ阪神。針のムシロで迎えた勤労感謝の日のファン感謝デー。ファンサービスとして行われた、お笑いタレントのビートたけし率いる「たけし軍団」との試合で阪神が最後に一挙4点を奪われ敗れた。

 もちろん真剣勝負ではなく、阪神の投手は2軍のコーチらが務め、使用球も軟式のボール。たけし自身がマウンドに上がり、連続死球で“お約束”の乱闘劇もある演出でファンは楽しめたが、それでも阪神はプロの球団。たしかに軍団は高校野球経験者らもおり、草野球チームとしてはなかなかのものだったが、虎党としては冗談とは分かっていても「本当に弱いわ〜」とため息をつくしかなかった。

 91年11月24日付のスポニチ(東京版)は試合の様子をこう伝えている。

 「最終回の6回、1死二塁からノーカット星の二塁打、井手らっきょの2ランスクイズ、ポップコーン正二の適時打とたたみかけたたけし軍団が4−2の逆転勝ち。阪神は隠し球を決められるなど全くのかたなし。

 子供に甲子園と命名した熱狂的ファンのダンカンは“25年もこんなチームを応援していたなんて”とガッカリ。たけしも“これでわれわれは12位、タイガースは13位だ。このゲームも契約更改の対象になるんじゃないの?”と強烈なガスを一発かませてみせた」。

 たけしが言ったように契約更改の対象にはならなったが、笑えない敗戦に阪神ナインは無言のまま。その悔しさがあったから、というわけではないが、中村勝広監督3年目の翌93年は巨人と同率の2位にまで順位が上がった。

 翌92年阪神に続いて恥をかいたのがロッテだった。11月29日、千葉マリンスタジアムでのファン感謝デーで“非公式パ・リーグ入れ替え戦”と銘打って行われた試合でロッテは八木沢荘六監督以下、現役投手からコーチ、最後はロッテ選手会長で元甲子園のアイドル投手だった愛甲猛内野手まで登板。それでも1−2で敗れた。

 奪われた2失点はすべて失策絡み。12球団ワーストの77失策で最下位となっただけに「シーズンと一緒」とファンもあきれ顔。おまけに安打数は軍団の3本にも及ばない2安打。2回に青柳進捕手の犠飛での1点のみで、4回から最終回の7回まで二塁すら踏めずに終わった。

 「なんだよ、コメントするの?公式戦じゃないんだろ?」笑いながらも“7位転落”に八木沢監督の表情はこわばり気味。「言い訳じゃないが軟式のボールは難しいなあ。バットのヘッドスピードが速いほど打てないし、前に飛ばない。投げるのも軽すぎてピンポン球みたいで難しい」。

 軍団に負けた翌年、阪神は最後まで優勝戦線に残ったが、ロッテは最下位からかろうじて脱出の5位に終わった。

  

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