浅田真央エッセー“ドタキャン”の真相…銀盤女王に何があった?

2012.01.13


浅田真央【拡大】

 女子フィギュアスケートの浅田真央(21)=中京大=が、初のエッセー「大丈夫、きっと明日はできる」(ポプラ社)の出版を取りやめたことに注目が集まっている。刊行まで1カ月を切っての不可解なドタキャン劇。「銀盤の女王」に何があったのか。

 浅田は12日、自身のホームページ(HP)で「私の競技生活を通しての皆さんへのメッセージブックとして1年かけて制作を進めていたものでしたが、(中略)出版を中止させていただくことになりました」と報告。ポプラ社もHPで発売中止を発表した。

 予定していたエッセーは209ページにわたり、2010年のバンクーバー五輪で銀メダルを獲得して以降の生活などを綴ったもので、刊行は2月8日に迫っていた。書店からは10万部を超える予約が入っていたという。

 浅田の突然の翻意は何が原因だったのか。ポプラ社では「昨年末、本のプロモーションのため、書店に対して出稿した告知ポスターが問題だったようです。ポスターには真央さんの写真とともに『ママ、ほんとうにありがとう』というメッセージが添えられた。その一文に真央さんサイドからクレームが入りました」(広報)と明かす。

 浅田は、昨年12月9日に最愛の母である匡子さん=享年(48)=を亡くしたばかり。3度目の優勝が懸かったカナダ・ケベックでのGPファイナル直前で見舞われた不幸に、日本中から同情の声が挙がった。

 浅田はHPで「本の宣伝、告知について、私の思いと異なるもので進められた」などとし、浅田のマネジメント会社も「(浅田は)出版社側の宣伝方法に強い不信感を抱き、年明けには出版中止の意向を固めた」と説明。母の死と販売促進が結びつきかねない状況に不信感を募らせたとみられる。

 ただ、浅田と親交のある関係者からは「母親の死はショックだったのでしょうが、彼女がそれでクレームを付けるとは考えにくい。彼女は見た目よりもずっとタフな子です。お母さんの体調がすぐれないことは以前から分かっていた。本人よりも周囲がプライベートの話題に触れられることにセンシティブになっているように感じます」との声もあがる。

 ポプラ社といえば、児童書で知られるが、最近では一般書籍も発行。一昨年には俳優の水嶋ヒロが「齋藤智」のペンネームで応募した「KAGEROU」が第5回ポプラ社小説大賞を受賞し、ベストセラーになった。

 ヒット確実の浅田のエッセーが流れ、販促などの費用も無駄になった同社。大手出版社の関係者は「ポプラ社に明確な契約違反がないのなら、訴訟に発展してもおかしくはない」と話すが、ポプラ社は損害賠償の意志を否定し、「今後も真央さんのご活躍を心から願っています」(広報)としている。

 初のエッセーだっただけにお蔵入りは残念だ。

 

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