ロシアのメドベージェフ大統領は23日、米国の欧州ミサイル防衛(MD)について声明を出し、米国がロシアとの連携なしに推進すれば、2月に発効した米ロの新戦略兵器削減条約(新START)からの脱退などの対抗措置をとる可能性があると表明した。米国がMD連携で交渉に応じるよう警告したものだ。
大統領は対抗策として(1)欧州にあるロシアの飛び地カリーニングラードでレーダー基地を稼働(2)自国の戦略核を守る航空宇宙防衛システムの強化(3)MDを突破するための戦略核ミサイルと核弾頭の性能向上(4)MDシステムを破壊する軍事的措置の準備――を進めると言及した。
さらに、この4点で不十分な場合は、新型の戦術ミサイル「イスカンデル」をカリーニングラードと同国南部に配備するほか、新STARTからの脱退も検討すると警告した。